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「メンション嬉しい」と「うざい」——スパイダーマン公式の個別リプライ施策、賛否が割れる理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月11日 更新
「メンション嬉しい」と「うざい」——スパイダーマン公式の個別リプライ施策、賛否が割れる理由

「メンションされて嬉しかった」。
「フォローしてないのに、うざい」。

同じ公式アカウントから届く、同じ仕組みのリプライに対して、Xでは正反対の感想が並んでいます。
映画『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』の公式Xアカウント(@SpidermanMovieJ)が展開している”個別リプライ”施策が、公開まで3週間を切ったタイミングで再び話題になっています。

個別リプライ施策、開始から1カ月弱で反応が二極化

この施策自体は目新しいものではありません。
2026年6月17日ごろから、投稿に「リポスト」や「いいね」をしたユーザーに対して、公式アカウントが不定期で個別にリプライを送る仕組みが始まっていました。
開始当初は、監督からのビデオメッセージが届いたファンが「俺に届いた!」と喜びの声を上げ、好意的な反応が目立っていました。

きっかけとなった告知ツイートはこちらです。

このツイートには多くの反応が寄せられ、俳優の山田裕貴さんも期待のコメントを寄せています。

ところが公開直前の今、状況は少し変わってきているようです。
悠木碧さんと杉山すぴ豊氏の対談が話題になり、2027年公開予定の新作スパイダーバースで悠木さんがグウェン役を続投するとも伝えられています。
その一方で「フォロー外からいきなりリプライが来るのは強引」「スパムのように感じる」という声も広がっているといいます。
同じ施策でも、受け取り方によって「特別感」にも「押しつけ」にもなる、という難しさが浮き彫りになっています。

なぜ「嬉しい」と「うざい」に分かれるのか

この施策には、公式アカウントをフォローしていないユーザーにもリプライが届く可能性があるという特徴があります。
フォロー中のユーザーからすれば「自分に見つけてもらえた」という特別感(サプライズ体験)ですが、フォローしていない、あるいは軽い気持ちでいいねしただけのユーザーからすれば、突然の通知は「一方的な連絡」に映りかねません。

マーケティングの世界には「パーミッションマーケティング(許可を得た相手にだけ情報を届ける考え方)」という概念があります。
リポスト・いいねという軽いアクションを「許可」とみなすかどうかは、送り手と受け手で感じ方が変わりやすいポイントです
実際、この施策では「#スパイダーセンスOFF」というハッシュタグを付けて返信すると通知を止められる仕組みが用意されており、運営側も一方通行になり過ぎないよう配慮している様子がうかがえます。

公開日は2026年7月31日、日米同時公開です。
ムビチケ前売券の販売も進んでおり、公開直前期にファンとの接点を増やしたいという意図自体は自然なものといえます。
ただ、接点を増やす施策ほど「望んでいない人にまで届いてしまう」リスクとセットになりやすいのも事実です。

さらに深掘りしたい方へ

「俺に届いた!」——スパイダーマン新作公式が仕掛けた個別リプライキャンペーンがXを熱くした理由「俺に届いた!」——スパイダーマン新作公式が仕掛けた”個別リプライ”キャンペーンがXを熱くした理由施策開始当初、好意的な反応一色だった頃のレポート記事です。

Shiritomo編集部の考察

この事例が示すのは、「エンゲージメントしてくれたファンに応える」設計自体は優れていても、相手が受け取りを選べる余地(オプトアウト)をセットで用意しないと、好意が押しつけに転じてしまうという点です。
SNS運用担当者にとっての実務的な示唆は、キャンペーン設計時に「誰に届くか」だけでなく「届いてほしくない人にどう配慮するか」まで事前に設計しておくことでしょう。
フォロー外への通知は新規層へのリーチ拡大には有効ですが、リーチの広さと快適さはしばしばトレードオフになります。
公開直前という一番”効かせたい”タイミングだからこそ、反応の二極化は運用側が数字だけでなく声のトーンも注視すべきタイミングだと言えそうです。

まとめ

同じ施策でも、受け手の状況次第で「特別な体験」にも「迷惑な通知」にもなる——スパイダーマン公式の個別リプライ施策は、SNSマーケティングにおける「届け方」の難しさを改めて浮き彫りにしています。