当選枠2名で6,963リポスト。朝のラジオ番組が仕掛けたプレゼント企画の設計が上手い
当選者はたった2名。
賞品はコンビニで使える5,000円分の電子マネー。
条件はフォローとリポストだけ。
この組み合わせで、24時間に6,963件のリポストが集まりました。
TOKYO FM/JFN の朝の生番組『ONE MORNING』が2026年7月22日に実施した、ファミリーマート presents「あなたはどっち派?モーニングバトル」のプレゼントキャンペーンです。
豪華賞品でも大量当選でもないのに数字が動いた理由は、賞品ではなく「参加までの動線」にありました。
X でキャンペーンを回している運用担当者にとって、そのまま流用できる型が詰まっています。
先に結論をまとめると:
- 当選枠2名でも、参加が1アクションなら拡散は伸びる
- 拡散のピークは「放送直後」と「締切直前」の2回に分かれた
- 賞品を万人向けにすると、趣味クラスタの外へ届く
#ファミリーマート presents
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) 2026年7月21日
あなたはどっち派?モーニングバトル
🎁#プレゼント キャンペーン🎁#ファミペイ ギフトコード
5,000円分を抽選で2名様に✨
1️⃣@ONEMORNING_1をフォロー❗️
2️⃣この投稿をリポストして応募完了❗️
📢7/22(水)23:59〆切#ワンモ #TOKYOFM pic.twitter.com/Nya2moVEOq
24時間で何が起きたのか
告知投稿が出たのは7月22日の朝8時49分。
番組の放送時間(平日6時〜9時)の終盤にあたる時刻です。
そこから24時間で、応募条件であるリポストは6,963件、告知投稿のインプレッション(表示された延べ回数)は47,682回を記録しました。
いいねは1,687件、リプライは169件です。

面白いのは数字の内訳です。
表示回数に対するいいねの割合は3.5%にとどまる一方、リポストの割合は14.6%。
リポスト数をいいね数で割ると4.13倍になります。
つまり「見て好感を示す」人より「参加として動く」人のほうが4倍多かったということです。
プレゼント企画の告知としては、狙いどおりに行動へ転換できた形といえます。
拡散の推移や、どんな層が広げたのかといった詳しい分析は、SocialReport のキャンペーンレポートで公開されています。
本記事の数値もそのレポートの集計に基づいています。
そもそも「モーニングバトル」とは何か
キャンペーンの土台になっているのは、番組内のレギュラーコーナーです。
ファミリーマートが提供する「あなたはどっち派?モーニングバトル」は、2つの選択肢を出してリスナーに投票してもらう企画。
過去には「レモンのスイーツ」が53.3%で勝利した回もあり、結果は番組公式アカウントで発表されています。
賞品のファミペイギフトコードは、ファミリーマートの公式アプリ「ファミペイ」にコードを入力すると電子マネーとしてチャージされ、店頭の買い物に使える仕組みです。
ここがポイントで、コンビニで日常的に使える金券は、特定の趣味を持つ人だけが欲しがるものではありません。
ガジェットやアニメグッズのように「刺さる人には刺さる」タイプの賞品とは、届く範囲が変わってきます。
同じコーナーのキャンペーンは以前にも走っていて、2026年2月には2,000円分を5名に配る形でした。
今回は当選人数を減らして1人あたりの金額を上げています。
総額はほぼ変わらないまま、賞品の見え方だけを変えた設計です。
なぜ数字が動いたのか
理由は3つに整理できます。
参加が1アクションで完結する
フォロー&リポスト型は、参加者がフォローとリポストの2操作だけで応募を完了できるため、参加ハードルが低く短期間で多くの参加者を集めやすい手法として知られています。
今回はまさにその型どおりで、引用リポストは16件にとどまり、参加はワンタップで済むリポストにほぼ集中しました。
逆にいえば、応募条件にハッシュタグ投稿や引用コメントを足すほど、参加者数は削られていきます。
拡散量を取りにいくのか、投稿の中身を集めたいのか。
この2つは同時には狙いにくい、というのが数字から読み取れることです。
放送という「電源」があった
告知が出たのは放送終盤の8時49分。
その直後、10時台に701件、12時台に710件と午前中に2つの山ができました。
ラジオは近年、radiko のタイムフリーやシェア機能を通じて、放送後も SNS で話題が広がる構造になっています。
放送で番組に触れた人がそのまま X に流れる導線があると、SNS 単独の施策では作りにくい初速が生まれます。
締切が最後にもう一度効いた
もうひとつの山は、締切直前の23時台。
474件まで再び跳ね上がりました。
告知本文に「7/22(水)23:59〆切」と明記されていたことが、日中に見送った人を呼び戻した形です。
初動と締切前という2つの山を持つカーブは、期限付きキャンペーンとしては理想に近い形といえるでしょう。
Shiritomo編集部の考察:明日から見直せるのは2か所
この事例から運用に持ち帰れるのは、賞品選びと告知タイミングの2点です。
まず賞品。
豪華さより「誰にとっても価値が分かるか」を優先したほうが、拡散の裾野は広がります。
今回の担い手分析でも、暮らし系・エンタメ系・グルメ系と発信ジャンルが分散していました。
ゲーム機やコスメのような賞品は関心の高い層に深く刺さりますが、その外側にはほとんど広がりません。
フォロワー獲得や認知拡大が目的なら、コンビニ電子マネーのような「使い道が説明不要」な賞品のほうが合理的です。
次に告知の時刻。
多くのアカウントは「エンゲージメントが高い時間帯」を基準に投稿時刻を決めますが、この事例が示しているのは、自社が持っているリアルタイムの接点に告知を重ねるほうが強いということです。
放送、イベント、発売日、ライブ配信。
SNS の外にある接点の直後に投下できると、初速の作り方が変わります。
そしてもう1点。
締切前の再上昇は、締切を明示しなければ生まれません。
告知文に締切を書くのは事務的な作業に見えますが、実際には2つ目のピークを作る仕掛けとして機能しています。
まとめ
当選枠2名でも6,963リポストに届いたのは、賞品の豪華さではなく、参加までの動線を1アクションに絞り、放送という既存の接点に告知を重ね、締切を明示したからでした。
キャンペーンの成否を予算や当選人数だけで判断する前に、参加までの手数を数えてみる価値はありそうです。
さらに深掘りしたい方へ
- ONE MORNING 番組公式サイト(TOKYO FM/JFN)
- FamiPayギフトの使い方(ファミペイ公式)
- SocialReport「TOKYO FM『ONE MORNING』のファミペイギフトコード企画、24時間で6,963リポスト」
出典:拡散データは SocialReport のキャンペーンレポート に基づく