「風呂に入ってる間に」終わらない――Windows更新でPCが再起動ループ、”直ったはず”の不具合が消えない理由
「風呂に入ってる間にWindowsの更新が勝手に始まってしまってたー。
長ーい 電源切れない 作業できなーい」。
9月10日未明、そんな投稿がXに流れました。
パソコンの前を離れたわずかな時間に、更新画面だけが延々と回り続けている——今回に限らず、似た経験をした人は少なくないはずです。
Windowsを日常的に使っている人にとって、月に一度のこの”儀式”がどうしてこうも当たり外れが大きいのか、気になって調べてみました。
先に結論をまとめると:
– 9月9日配信のWindows 11向け月例更新「KB5124008」の前後で、PCが再起動を繰り返す・シャットダウンできないという報告がXで相次いだ
– 原因は今回だけの新しい不具合ではなく、8月27日配信のプレビュー更新で発生した不具合と、Windows Updateにもともとある「更新してシャットダウンのはずが再起動する」というクセが重なったもの
– 高速スタートアップを切る、更新を一時停止してから再開する、といった対処法で回避できたケースが報告されている
Xで相次いだ「PCが止まらない」報告
9月10日未明、Xでは「今日のWindowsアプデはまだ更新かけない方がいいかも〜」という投稿が目立ちました。
買い替えたばかりのパソコンで再起動ループに入ったというユーザーもいて、決して古い機種だけの問題ではなさそうです。
PC不安定な人、今日のWindowsアプデはまだ更新かけない方がいいかも〜
— 雑色 (@ST_zoushiki) 2026年9月9日
替えたばっかのPCなのに再起動ループ入った、何とかなったけど
一方、9月9日の夜には「Windowsのアップデートが永遠に終わらないとの情報を見て恐くなっています」と不安を口にする投稿も見られました。
電源を切ると再起動がかかってしまうため、更新が終わるまで何日も電源を入れっぱなしにしていいものか迷う——という切実な声です。
同じような不具合を訴える投稿が相次いだことで、「自分のPCだけがおかしいわけではなさそうだ」という空気がXの中でできあがっていました。
ただ、この投稿だけでは「たまたま運が悪かった」のか「今回の更新に構造的な原因があった」のか分かりません。
そこで、実際に何が配信されていたのかを確認しました。
調べて分かったこと
なぜ今月また同じ不具合が起きたのか?
9月9日にマイクロソフトが配信したのは、Windows 11 バージョン24H2・25H2向けの月例更新「KB5124008」です。
今回は悪用が確認された2件のゼロデイ脆弱性(修正プログラムが用意される前に悪用が確認された、対応が急がれる弱点)を含む、あわせて966件の脆弱性を修正する内容でした。
この更新にはもう一つ役割がありました。
8月27日に配信されたプレビュー更新「KB5120998」で、デスクトップの壁紙が真っ黒になる・マウスカーソルの設定が初期値に戻るといった不具合が起きており、KB5124008はその修正版という位置づけだったのです。
ところが、更新の適用中に再起動が繰り返される・特定の進捗%で止まったまま動かなくなる、という報告も同時に上がっていました。
ダウンロードが「更新プログラムを構成しています」の表示のまま進まないケースも確認されています。
原因を直したはずの更新そのものが、適用中は不安定になりやすいというのが実情のようです。
「更新してシャットダウン」なのになぜ再起動するのか?
Xの投稿の中には、「電源を切ったつもりが再起動する」という声も目立ちました。
実はこれ、今月に限った話ではありません。
Windows Updateの電源メニューには「更新してシャットダウン」という選択肢がありますが、これを選んでも再起動してしまうという挙動は、何年も前から報告され続けているWindowsの”クセ”です。
マイクロソフトは2025年11月の月例更新でこの挙動に対する修正を配信していますが、環境によっては今も同じ現象が再発することがあります。
Windowsのアップデートが永遠に終わらないとの情報を見て恐くなっています😭
— てんさん (@ten_chidousetu) 2026年9月9日
スマホだとかなりの確率で送ったいいねが消えるので夜にパソコンからポチポチ送っているんですけど…( ̄▽ ̄;)
電源切ったら再起動かかるし、何日か電源を入れたままでも大丈夫な物なのでしょうか?(,,・д・)…
こうした「更新中で動けない」状態から抜け出すために、実際に効果が確認されている対処法はいくつかあります。
- 設定から高速スタートアップを無効にする(電源オプション→電源ボタンの動作を選択→「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外す)
- Windows Updateの画面で更新を一時的に停止し、日数を指定してから再開する(進捗が止まったまま動かないときに有効)
- 外付けHDDやプリンターなど、不要な周辺機器を一旦取り外してから再起動する
- 改善しない場合は、Microsoft Update Catalogから該当の更新プログラムを手動で入れ直す
いずれも一次的な回避策で、次回の更新でまた同じ現象に当たる可能性は残ります。
「直った」という案内が出ても、手元の環境で再発することは珍しくありません。
焦って強制終了を繰り返すより、いったん一時停止して様子を見る方が結果的に早く終わることが多いようです。
Shiritomo編集部の考察:毎月同じ時期に同じ話題が来る
Windows Updateにまつわるこの手の投稿は、実は毎月ほぼ同じタイミングで発生しています。
2026年2月配信の「KB5077181」でも突然のシャットダウンや再起動ループが報告され、1月配信の「KB5073455」でも似た現象が話題になりました。
月例更新(いわゆるパッチチューズデー)の翌日から数日は、「PCが変になった」という投稿がXで一定量発生する——これはSNS上ではかなり予測しやすいサイクルです。
こうしたサイクルものの話題は、Discoverのように”今この瞬間”を狙う配信とは相性が悪い一方、検索では強みを発揮します。
読者が「windows 再起動」「windows強制再起動」のような言葉で検索するタイミングは、更新が配信された直後に集中して発生し、しかも来月・再来月と同じ言葉で繰り返し検索されます。
トラブルが起きた”その日”に情報を出すことより、症状と対処法を具体的に書き残しておくことの方が、この手の記事では長く効いてくるはずです。
まとめ
9月9日の「KB5124008」をめぐる再起動トラブルは、今回だけの特殊な事情ではなく、Windows Updateにもともとあるクセと、直前の更新の不具合が重なって表面化したものでした。
焦らず一時停止して様子を見る、高速スタートアップを切っておく——この2つを覚えておくだけでも、次に同じ場面に出くわしたときの被害は小さくできそうです。