NPB公式Xが選手フォトカードの最後に添えた「instagramも始めました!」が効いている理由
「#マイナビオールスターゲーム2026 #大野雄大 #大山悠輔 #dragons #阪神タイガース #NPB #オールスターゲーム」。
ハッシュタグを連ねた投稿の締めくくりに、句点もなくこう添えられていました。
「instagramも始めました!」。
2026年7月28日時点で、この投稿には2,768件のいいねと685件のリツイート、69件の引用ツイートが集まっています。
新しいSNSチャンネルの告知を、独立した告知投稿ではなく、すでに注目が集まっている投稿の末尾に滑り込ませる。
この手法は、フォロワーを増やしたいSNS運用者やアカウント運用担当者にとって、そのまま参考になる設計です。
この記事では、NPB公式のInstagram開設が実際どんな状況で、なぜこの告知方法が反応を集めたのかを調べてみました。
先に結論をまとめると:
– NPB公式Instagram(@npb.official)は開設直後にもかかわらず、すでに5,000人超のフォロワーを獲得していることを一次確認しました
– 告知を単独投稿にせず、すでに反応が集まりやすい選手フォトカード投稿の末尾に併記したことで、告知特有の硬さが薄まりました
– 引用ツイートの中心は告知そのものより「写真が良かった」という反応で、好意的な文脈の中に告知を置いたことが自然な拡散につながったと考えられます
オールスター期間中に何が起きていたのか
マイナビオールスターゲーム2026は、7月28日に東京ドーム、翌29日に富山市民球場で行われる2試合の祭典です。
NPB公式Xアカウント(@npb)はこの期間、両リーグの出場選手を撮り下ろしたようなフォトカード画像を連投しており、今回の投稿もその流れの一つでした。
大野雄大投手(中日ドラゴンズ)と大山悠輔選手(阪神タイガース)の一コマを収めた画像に、大会ハッシュタグと球団タグを添えるという、他の投稿と同じフォーマットです。

その投稿の一番最後、文脈上まったく違う情報のはずのInstagram開設告知がひとことだけ差し込まれていました。
#マイナビオールスターゲーム2026#大野雄大 #大山悠輔#dragons #阪神タイガース#NPB#オールスターゲーム
— 日本野球機構(NPB) (@npb) 2026年7月28日
instagramも始めました!https://t.co/EG7jXG8V6c pic.twitter.com/Zm74KCdH4e
投稿全体としては選手の写真がメインで、Instagram開始はあくまで「おまけ」の位置づけです。
この構成が、次に見ていく反応のされ方に表れています。
調べて分かったこと
NPB公式Instagramは本当に新しいアカウントなのか
NPB公式サイトのソーシャルメディア案内ページ(npb.jp/social/)を確認したところ、X・Facebook・YouTubeと並んでInstagramアカウント「npb.official」が公式チャンネルとして掲載されていました。
実際のInstagramアカウントを見ると、投稿はいずれも2026年7月28日付で、マイナビオールスターゲーム2026を題材にしたものに限られています。
つまり、このアカウントは今回のオールスター期間に合わせて新規開設されたばかりとみてよさそうです。
それにもかかわらずフォロワー数はすでに5,000人を超えていました。
開設したてのアカウントとしては速い立ち上がりと言えます。
なぜ「ついで」の告知が効果を持ったのか
一般的に、新規SNSアカウントの開設告知だけを単独で投稿すると、既存フォロワーの反応は限定的になりがちです。
告知そのものにはニュース性があっても、エンターテインメント性が薄いため、タイムライン上で埋もれやすいという弱点があります。
今回のケースは、すでにエンゲージメントが見込める「選手のオフショット」というコンテンツに便乗させることで、この弱点を回避した形です。
読者は選手の写真を目当てに投稿を開き、その流れで自然にInstagram開設の情報も目にすることになります。
告知を単独で目立たせるのではなく、好意的な反応が起きやすい文脈の中に埋め込むという設計です。
実際にユーザーは何に反応していたのか
引用ツイートを見ると、告知内容そのものへの言及よりも、写真の中身に対する好意的な反応が目立ちました。
ここ、癒されました#マイナビオールスターゲーム2026 https://t.co/7qsSanXrEg pic.twitter.com/qdsHWcrmyv
— 小雪 (@pc_ky99) 2026年7月28日
この投稿では「ここ、癒されました」と選手の一コマに触れており、いいね数は10件と引用ツイートの中でも上位です。
https://t.co/2lfmHwa6KJ pic.twitter.com/pRvD2N25A5
— ケデビー (@KEDAMA150cm) 2026年7月28日
こちらは画像のみを添えた引用で、テキストによる説明を挟まずに写真の魅力を伝える形になっています。
ほかにも「アノ、ホンマにカワイくて」といった反応が見られ、投稿全体としては告知ではなく写真そのものが会話のきっかけになっていたことがうかがえます。
Shiritomo編集部の考察 ―― 「告知」を単体で見せない設計を明日から取り入れるには
NPB公式のこの投稿から読み取れるのは、チャネル開設の告知をコンバージョンポイントではなく「添え物」として扱うという発想です。
多くの公式アカウントは、新チャネル開設を独立した告知投稿として発信し、結果としてインプレッションが伸びにくいという課題を抱えがちです。
今回の事例は、すでに反応が見込めるコンテンツ(選手写真)の文脈にリンクを「相乗り」させることで、告知単体では届かない層にもリーチできることを示しています。
SNS運用者が明日から取り入れられるのは、新規施策の告知を作るときに「単独投稿で告知する」以外の選択肢、つまり既存の人気コンテンツフォーマットの末尾に一言添える手法を検討してみることです。
エンゲージメントの土台がある投稿に乗せることで、告知自体のハードルを下げられる可能性があります。
まとめ
NPB公式は、選手のフォトカード投稿という反応の集まりやすいフォーマットの末尾にInstagram開設を一言添えることで、告知特有の硬さを避けながら自然な拡散を生み出していました。
新しい取り組みを知らせたいときほど、単独で目立たせるより「すでに好かれている文脈」に乗せる方が届きやすいのかもしれません。