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「普通に事故りそうだな」——AIに100万円の運用を託した開発者、2日目に起きたこと

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月7日 更新
「普通に事故りそうだな」——AIに100万円の運用を託した開発者、2日目に起きたこと

「とりあえず、AIがどこまで一人で運用し進んでいけるかの実験始めてみた。
普通に事故りそうだな。」

そう投稿したのは、AIエージェント開発を手がける乗杉卓也さん(@Gozengogo_)です。
9月6日、100万円を渡した先はOpenAIの最新モデル「GPT-6 Astra」。
目的はただ一つ、資金を最大化すること。
人の判断を挟まず、経過の記録もAIに任せる約束で、実験は静かに始まりました。

AIエージェントに「お金を触らせる」ことは、もう空想の話ではありません。
この記事では実際に何が起きているのか、そして個人がAIに資産運用を丸ごと任せることにどんなリスクがあるのかを調べました。

先に結論をまとめると:
– 開発者の乗杉卓也さんが、OpenAIの新モデル「GPT-6 Astra」に100万円の運用を託し、人の介入なしで自動運用する実験を9月6日に開始した
– 初日は準備のみ、2日目は利用制限にぶつかって取引が止まるなど、早くも想定外の壁が出ている
– 2026年時点でAI自動売買の規制は国によってばらつきが大きく、「損失は自己責任」が前提の段階にある

何が起きたのか

乗杉さんが投稿で明かした実験のルールは3つです。
100万円を最大化すること、経過をNoteに自動投稿すること(ただし機密情報は出さないこと)、そして自分は一切介入しないこと。

この投稿には34件の引用と146件のリポストが付き、54万回以上表示されました。
本人の言葉を借りれば「普通に事故りそうだな」という緊張感の漂うスタートです。
実際、2日目には利用量の上限に達し、AIが取引の承認待ちで止まる場面もあったといいます。

ただ、この手の実験は乗杉さんが初めてではありません。
似た試みで数パーセントの利益を出した例もX上で話題になっており、「AIに資産運用を任せる」動き自体は今回が特別ではなさそうです。
そこで、AIによる自動売買がいまどこまで実用段階にあるのかを調べてみました。

調べて分かったこと

GPT-6 Astraはなぜ「任せられる」と思われているのか

GPT-6 Astraは、9月3日にOpenAIが公開した最新モデルです。
評価の軸が「賢く答えられるか」から「どこまで作業をやり切れるか」へ移った点が特徴で、ブラウザやアプリを横断して自律的にタスクをこなす設計になっています。
証券口座を操作して注文を出す、という乗杉さんの使い方も、この延長線上にあると考えられます。

個人のAI自動売買は法律的にどう扱われているのか

2026年時点で、この分野の規制はまだ発展途上です。
インドでは証券取引委員会(SEBI)が2026年4月から、アルゴリズム取引の注文ごとに識別ID(Algo-ID)の付与を義務化した一方、取引を強制的に止めるキルスイッチ(緊急停止装置)や人間による監視については2026年8月時点でガイドラインの検討段階にとどまっており、日本を含む多くの国でも明確なルールが整っていません。
米国でもFINRAやSECの既存ルールがAIエージェントによる取引にそのまま適用されるかは、まだ議論の途中のようです。

実際どのくらい危ういのか

この実験には、AI開発に詳しい人たちからも注目が集まりました。

クリエイターのfladdictさんの投稿は159件のいいねを集めており、結果がどうなるのか気になるという反応が広がっています。
研究者らの分析でも、AIの取引エージェントはデータが乱れた状況で不安定になり、ポジションが偏って大きな損失につながる例が報告されています。
専門家が勧めるのは、少額の専用資金にとどめる・上限を機械的に設ける・注文内容を事前確認するといった「人の目を残す」運用です。
乗杉さんのように完全に介入をゼロにする設計は、その真逆を行くやり方だといえるでしょう。

Shiritomo編集部の考察:見るべきは「損益」より「介入ゼロ」の設計

この実験で本当に注目すべきは、最終的な運用成績よりも「人が一切手を出さない」という設計そのものだと考えます。
多くの専門家が推奨する少額・上限設定・人の確認という安全策を、乗杉さんはあえて外しました。
これは投資というより、AIエージェントがどこまで自律的に意思決定できるかを試す耐久テストに近い性質を持ちます。

SNS上の反応を見る限り、結果への期待より「どこで壊れるか」への好奇心が先に立っている印象です。
今後同種の実験が増えるなら、注目すべき指標は利益率ではなく、AIが止まった理由や判断を誤った場面の記録ではないでしょうか。
失敗の記録こそが、この種の実験の本当の価値かもしれません。

まとめ

AIに資産の判断を丸ごと委ねる実験は始まったばかりで、規制も追いついていません。
100万円という具体的な金額で試された「介入ゼロ」の設計が、今後どんな結果にたどり着くのか、続報を追う価値がありそうです。

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