マクドナルドの新ティザー、手がかりは吉本興業の名前だけ――「さっぱりわからんwww」の声
「あのTikTokのスーパースターが登場!!」。
2026年9月15日18時30分、マクドナルド公式X(旧Twitter)に投稿されていたのは、この一文だけでした。
添付されていた画像はほぼ全面がピンク一色。
手がかりと呼べるものは、左下に小さく入った「© YOSHIMOTO KOGYO CO., LTD.」というクレジット表記だけです。
投稿から2時間ほどで、インプレッション(投稿が表示された延べ回数)約34万6千・いいね1,155件(2026年9月15日20時30分時点)。
数字は着実に伸びていますが、リプライ欄を開くと反応は、投稿主の正体が分からないという声に集約されていました。
企業アカウントの告知手法として、正体を伏せたまま数字だけが動いていく様子は、SNS運用に関わる人ほど気になるところではないでしょうか。
先に結論をまとめると:
– マクドナルド公式Xが、TikTokで人気の吉本興業所属タレントの起用を予告する投稿を行い、画像はピンク一色に吉本興業のクレジットのみ
– 記事執筆時点(投稿から約2時間後)で本人の正体は明かされておらず、リプライ欄では「わからん」「気になる」の声が並んでいる
– 同じ正体伏せ型のティザーをマクドナルドは2024年4月にも実施しており、その時は翌朝に発表される流れだった
「TikTokのスーパースター」だけで始まった告知
投稿文はたった一言、「あのTikTokのスーパースターが登場!!」。
名前も、顔も、キャンペーン名すらありません。
あのTikTokのスーパースターが登場!! pic.twitter.com/C4lq2ReZdq
— マクドナルド (@McDonaldsJapan) 2026年9月15日
この投稿に対して、リプライ欄には人物の正体を巡る書き込みが相次ぎました。
ある投稿では次のように書かれています。
「左下に吉本興業 TikTok利用してないから さっぱりわからんwww」
左下に吉本興業
— いちごみる紅🍓🐹𓆟(のんびりメダカ)🐱 (@15369nvn) 2026年9月15日
TikTok利用してないから
さっぱりわからんwww https://t.co/qt2dfD3kie
クレジット表記そのものに着目する反応や、AIで生成された動画ではないかと疑う声、ファンによる思い思いの推測など、様々な反応がリプライ欄には並んでいました。
情報量が極端に少ない投稿に、これだけの数の憶測が集まる。
この時点で謎解き自体がコンテンツとして機能していることがうかがえます。
ただ、この盛り上がりが偶然の産物なのか、企業アカウントがよく使う手なのか。
そこを確かめてみました。
調べて分かったこと
マクドナルドが正体を伏せるのは、今回が初めてなのか?
調べてみると、マクドナルド公式Xは過去にも同じ形式のティザーを行っていました。
2024年4月17日、公式アカウントは顔を隠した3人組が「チキンマックナゲット」を食べるモノクロ基調の動画と、黒背景に白文字で「Nugget_i」とだけ書かれた投稿を行っています。
曲名をもじった文字列だけを手がかりに、ファンに正体を推測させる構成でした。
翌18日午前7時、公式アカウントは「チキンマックナゲットのCMキャラクターにNumber_iが就任!」と発表し、答え合わせが行われています。
人気アイドルグループの起用を、一晩の“焦らし”を挟んで発表する形式です。
今回の投稿も構造はよく似ていて、投稿文・画像とも本人を特定できる要素は一切含まれていません。
過去に同じ手順を踏んだ実績があることを踏まえると、今回も近いうちに答え合わせの投稿が来る可能性はありそうですが、これはあくまで過去の1事例からの推測であり、いつ・どんな形で明かされるかは公式から発表されていません。
なぜ企業はあえて正体を隠すのか
このような手法は「ティザー広告」と呼ばれます。
情報を一度にすべて開示せず、小出しにして受け手の好奇心を刺激する手法で、発売前・発表前の話題づくりに使われます。
SNSとの相性がよいとされ、答えが分からない状態のまま拡散されること自体が、投稿の露出を広げる働きを持つと言われています。
今回の投稿でも、いいね数に対してリプライ34件・引用ツイート16件という比率は、単純な「かわいい」「食べたい」で終わる通常の告知投稿とは違う動き方に見えます。
答えを持たない投稿がリプライで議論を呼ぶ構造は、ティザー広告に期待される反応そのものです。
ただし、過度に期待を煽った結果、正体が明かされたときに「思ったより地味だった」と落胆されるリスクもある手法だとされており、諸刃の剣という面も持ち合わせています。
吉本興業とTikTok、実はもともと縁が深い
「©YOSHIMOTO KOGYO」というクレジット以外に情報がない中でも、吉本興業とTikTokの組み合わせ自体には土台があります。
TikTokは吉本興業と共同で「ONE DAY YOSHIMOTO CHALLENGE」というライブイベントを複数回開催しており、トレンディエンジェルやエルフといった芸人がTikTok LIVEに出演してきました。
中でもウエスPは、「世界一危険なテーブルクロス引き」という動画で世界的にバズり、フォロワーの約9割が海外ユーザーという異色の経歴を持つ、吉本興業所属のクリエイターです。
実際に今回のリプライでも、ウエスPを名指しで挙げる推測が出ていました。
ただし、この背景情報はあくまで吉本興業とTikTokの一般的な関係を示すものであり、今回の投稿で誰が起用されるのかを特定するものではありません。
画像はピンク一色で人物は写っておらず、記事執筆時点で公式からの発表もないため、ここで名前を断定することは避けます。
Shiritomo編集部の考察:反応の数より「誰が反応したか」を見る
今回の投稿を数字だけで見ると、いいね1,155件は同社の平均的な告知投稿と大きく変わりません。
注目すべきは中身で、リプライの多くが「商品への反応」ではなく「人物当て」に費やされている点です。
通常の新商品告知であれば「美味しそう」「食べたい」に寄るリプライが、今回は「誰?」の一言に置き換わっていました。
これは、投稿の目的が「商品を売ること」ではなく「次の投稿を見に来させること」に設計されている証拠とも言えます。
SNS運用担当者にとって参考になるのは、答えを教えないことでリプライの質そのものを変えられるという点です。
次に企業アカウントで大型施策を告知するとき、初手ですべてを見せるか、一部を伏せて反応を測るか。
今回の投稿は、その判断材料になる実例だと思います。
まとめ
マクドナルド公式Xが投稿した「あのTikTokのスーパースターが登場!!」は、ピンク一色の画像と吉本興業のクレジットだけを手がかりに、正体を伏せたまま反応を集めています。
記事執筆時点では本人の名前は明かされておらず、リプライ欄では推測合戦が続いている状態です。
過去に同様の手法を使ったマクドナルドの前例を踏まえると、続報が出るのはそう遠くないかもしれません。