「永久に見つけられない・直せない問題ってあるんですよ」——Claude CodeとCodexを使い分ける”サンドイッチ方式”
「高難度のバグでOpusには永久に見つけられない・直せない問題ってあるんですよ」。
そんな一言から始まる投稿が、AIコーディングツールを使う開発者の間でちょっとした納得を呼んでいます。
Claude CodeとOpenAIのCodex、どちらも「コードを書くAI」として知られていますが、実は得意なことがはっきり分かれている——という話です。
設計や発想が得意なClaude Codeと、論理の整合性を詰めるのが得意なCodexを役割分担で使う運用が、開発の現場で広がりつつあります。
SNS運用やAI活用で複数のツールを使い分けている人にとっても、「どのAIに何を任せるか」を考えるヒントになりそうな動きです。
先に結論をまとめると:
– Claude Code(設計・計画が得意)とCodex(実装・レビューが得意)を役割分担で使う運用が広がっています
– 動画編集をターミナルから自動化できる拡張「ffmpeg-skill」のように、AIに専門スキルを追加する動きも出ています
– 一方でCodexの利用制限の変更や、ダウンロードフォルダ経由でAIを乗っ取られるリスクなど、運用上の注意点も指摘されています
何が起きたのか
きっかけは、エンジニアのkennさんの投稿でした。
なぜ数学や物理の分野ではOpenAI系のモデルが目立った成果を上げるのか、という疑問から、Claude(Opus)とCodex(GPT系)の「考え方の違い」を説明しています。
高難度のバグでOpusには永久に見つけられない・直せない問題ってあるんですよ…
— Kenn Ejima (@kenn) 2026年10月29日
なぜ数学や物理の分野ではOpenAIのモデルが目立った成果を上げてるかというと、GPT系は発想力よりも論理的に閉じてる整合性・公理系を重視することによる「垂直」スケールを追求しているからで… https://t.co/JB0BDq2a6a
投稿によると、GPT系は発想力よりも、論理的に閉じた整合性・公理系を重視する「垂直」方向のスケールを追求しているため、数学や物理のような答えが一つに決まる領域で強みを発揮しやすいといいます。
逆に言えば、Opus(Claude Code)は発想や設計のような、答えが一つに決まらない領域の方が得意ということになります。
この投稿は2,499件のいいねを集めました。
この「得意分野の違い」をそのまま開発の役割分担に落とし込んだのが、最近広がっている運用方法です。
ただ、投稿1件だけでは「なぜ現場でそこまで広がっているのか」が見えてきません。
そこで実際の運用例や公式の動きを確かめてみました。
調べて分かったこと
Claude CodeとCodexをどう使い分けるのか?
開発者向けの技術ブログを見ていくと、設計や企画・複雑なリファクタリングはClaude Code(Opusモデル)が担当し、量産的な実装やCIバッチ処理、コードレビューはCodexが担当する、という分担が複数紹介されています。
Claude Codeが書いたコードをあえてCodexにもう一度レビューさせることで、単一のAIに任せた場合には出てこない指摘を拾えるという報告もあります。
いわば「設計はClaude Code、仕上げと点検はCodex」という使い分けで、kennさんの投稿が説明する両モデルの特性ともかみ合う内容です。
ffmpeg-skillは何を解決するのか?
同時期に注目を集めているのが、「ffmpeg-skill」という拡張です。
これはAIコーディングエージェント向けに動画編集機能を追加するオープンソースのツールで、カット・字幕付け・画面比率の変更・音量調整など42種類のffmpeg(動画・音声処理の定番ソフト)操作を、Claude CodeやCodex、Cursorから直接呼び出せるようにします。
npx ffmpeg-skillのようなコマンド一つで導入でき、クラウドへの動画アップロードやAPIキーの取得が不要なため、社外に出せない映像素材もパソコンの中だけで編集できるのが特徴です。
もともとターミナル操作が苦手なAIエージェントに、動画編集という具体的な「技能」を一つ追加した格好です。
便利になった分、何に気をつければいいのか?
一方で、同じ時期にCodexとClaude Codeの運用には注意点も指摘されています。
ひとつはOpenAI側の利用制限で、Codexの利用枠は9月から10月にかけて何度もリセット・変更が繰り返されており、有料プランの上限が急に半減するといった変更も起きています。
導入する際は、その時点の最新の利用制限を確認してから作業量を見積もるのが安全です。
もうひとつは、セキュリティ企業が指摘した「ダウンロードフォルダ」を起点にした乗っ取りのリスクです。
ブラウザがユーザーの操作なしに保存してしまうダウンロードフォルダの中に、攻撃者が仕込んだ「AGENTS.md」や「CLAUDE.md」という指示ファイルが置かれていると、CodexやClaude Codeがその内容を正規の指示と誤認し、意図しないコマンドを実行してしまう恐れがあるといいます。
対策としては、ダウンロードフォルダの中でCodexやClaude Codeを起動しないこと、作業を始める前にフォルダ内に見慣れない指示ファイルがないか確認すること、承認制やサンドボックス機能を有効にしておくことが挙げられています。
便利な分だけ、エージェントに読み込ませるファイルの出どころには気をつけたいところです。
Shiritomo編集部の考察:明日からやることは2つ
今回の動きで面白いのは、「どちらのAIが優秀か」という競争の話ではなく、「どちらに何を任せるか」という役割分担の話に移っている点です。
SNS運用やコンテンツ制作でも、文章生成はこのAI、画像のチェックは別のAI、と役割を分けて使っている人は少なくないはずです。
ツールを増やすときほど、何を任せて何を任せないかを先に決めておくと、今回指摘されたような設定ミスや乗っ取りのリスクも減らせます。
明日からできることは、①今使っているAIツールの「得意・不得意」を一度書き出してみること、②ダウンロードフォルダや共有フォルダでAIエージェントを動かしていないか確認すること、の2つです。
まとめ
Claude CodeとCodexは、どちらが優れているかではなく、設計と実装・レビューという役割の違いで使い分ける動きが広がっています。
ffmpeg-skillのような専門スキルの追加で便利になる一方、利用制限の変化やダウンロードフォルダ経由のリスクには注意が必要です。
さらに深掘りしたい方へ
- ffmpeg-skill(GitHub) — Claude Code・Cursor・Codex向けに42種のffmpeg操作を追加するオープンソースツールの公式リポジトリ
- CodexとClaude Codeに攻撃の恐れ、悪意ある指示ファイルで不正コード実行(マイナビニュース) — ダウンロードフォルダ経由の乗っ取りリスクを報じた記事