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午前0時24分、1,500万本売れたインディーゲームの「公式」が乗っ取られた——『めっちゃカメレオン』を襲った二重トラブル

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月26日 更新
午前0時24分、1,500万本売れたインディーゲームの「公式」が乗っ取られた——『めっちゃカメレオン』を襲った二重トラブル

7月26日午前0時24分。
Steamで1,500万本を売り上げた『めっちゃカメレオン』の公式Discordサーバーが、何者かに乗っ取られました。
アナウンスチャンネルには大量のメンションと不適切な文言が投稿され、開発者ですら管理権限を奪われる事態に。
しかも、この一件は単独のトラブルではありませんでした。
その前日には、ゲーム内のカスタムマップにマルウェア(コンピューターに害を及ぼす悪意あるプログラム)が混入しているという報告も出ていたのです。

個人開発者が短期間で世界的ヒットを飛ばすと、こういう「大きくなったからこそのリスク」が一気に襲ってくるということが、今回の件でよく分かります。
SNS運用やインディー開発に関わる人にとっても、他人事では済まされない話です。

先に結論をまとめると:
– カスタムマップのマルウェア問題は7月25日中にアップデートで解決済み。
ゲーム本体にウイルスは含まれていません
– 公式Discordの乗っ取りは、管理者アカウントが奪われたことが原因で、ゲームの安全性とは無関係です
– 開発チームは深夜にもかかわらず即座に状況説明と注意喚起を行い、ファンの混乱を最小限に抑えました

何が起きたのか

『めっちゃカメレオン』は、LEMORION氏とHAGANEIRO氏が手がけるSteam発のマルチプレイかくれんぼゲームです。
プレイヤーは自分のキャラクターに好きな絵を描いて周囲の風景に溶け込み、鬼から逃げ切ることを目指します。
6月10日の発売からわずか2日で50万本、12日で700万本、1カ月足らずで1,500万本を突破するという、今年のインディーゲームの中でも突出したヒットを記録しました。

事の発端は7月25日、Steamワークショップ(ユーザーが作った追加コンテンツを配布・共有する仕組み)で配布されているカスタムマップの一部にマルウェアが混入しているという報告でした。
ダウンロード中に不審なコマンドプロンプトが一瞬表示されたという証言が複数あり、セキュリティ情報サイトが取り上げたことで拡散します。
開発チームはこの日の21時、セキュリティパッチを含むアップデート3.1.0を配信しました。
HAGANEIRO氏は「マルウェアが無効化されていることを確認している」とXで説明しています。

問題はここで終わりませんでした。
ただ、ゲーム側の対応で一件落着かと思われた矢先、今度は開発チームの拠点であるはずのDiscordサーバー自体が乗っ取られてしまいます。

LEMORION氏は「⚠️警告⚠️」として、サーバーがハッキングされ自分たちも操作できない状態にあることを即座に共有しました。
復旧が難しければ作り直す、という踏み込んだ対応方針まで、この時点で明かしています。

なぜ立て続けにトラブルが起きたのか?

一見すると無関係に見える「マルウェア混入」と「Discord乗っ取り」ですが、背景には共通点があります。
1,500万本という規模に急成長したことで、公式アカウントやコミュニティサーバーが攻撃者にとって「乗っ取る価値のある標的」になってしまった、という点です。
ユーザー数が多いコミュニティほど、なりすましや誘導リンクによる被害の範囲が広がりやすくなります。

翌朝、LEMORION氏は改めて経緯を説明する投稿を公開しました。

この投稿で強調されているのは、ゲーム本体にウイルスは100%ないという点です。
問題はあくまでDiscordの管理者アカウントが乗っ取られたことに限られる、という切り分けが明確に示されています。
マルウェア報道とハッキング報道が同時期に重なったことで、プレイヤーの間では「ゲーム自体が危険なのでは」という不安の声も出ていました。
それでも開発チームは、事実関係をひとつずつ丁寧に整理して伝えていました。

混乱の裏で進んでいたコラボ企画

実はこのトラブルの直前、『めっちゃカメレオン』は別の話題でも盛り上がっていました。
7月25日に配信されたアップデート3.1.0では、人気ホラーゲーム『Garten of Banban』とのコラボマップ「バンバンの幼稚園」が実装されていたのです。

7月11日にはHIKAKIN氏とのコラボマップ「HIKAKINミュージアム」もすでに実装されており、今回のGarten of Banbanコラボは公式コラボとしては2弾目にあたります。
セキュリティトラブルのニュースの陰に隠れがちですが、開発チームは深夜のハッキング対応と並行して、新コンテンツの提供も止めていません
この事実は、このゲームの勢いの強さを象徴していると言えるでしょう。

Shiritomo GAME編集部の考察:バズった後の「運用力」が問われる時代

『めっちゃカメレオン』の一件で印象的なのは、トラブルそのものより「情報発信の速さと正確さ」でした。
マルウェア報告からアップデート配信まで半日、Discord乗っ取りの発覚から状況説明までも数時間というスピード感は、個人・少人数規模の開発チームとしては相当な対応力です。

かつてインディーゲームの成功は「面白いものを作る」ことがゴールでした。
しかし1,500万本という規模になると、ゲーム内容そのものよりも、コミュニティ運営やセキュリティ対応といった「作った後」の仕事の比重が急激に増します。
これはSNSでバズった個人・企業アカウントが直面する構図とも重なります。
フォロワーが急増した瞬間から、なりすましアカウントや便乗詐欺のリスクが跳ね上がるのと同じ現象です。
開発規模が小さいからこそ、事実確認を後回しにしませんでした。
「分かっていること」と「分かっていないこと」を切り分けて即時共有した今回の対応は、バズった後のコミュニティ運営の一つのお手本と言えるでしょう。

まとめ

『めっちゃカメレオン』はマルウェア混入と公式Discord乗っ取りという二重のトラブルに見舞われました。
いずれもゲーム本体の安全性とは無関係であり、開発チームの迅速な対応によって混乱は最小限に抑えられています。
急成長するインディーゲームが避けて通れない「バズった後」の運用課題を象徴する出来事だったと言えるでしょう。

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