Nintendo Switch 読了 5 分

なぜ主人公はメタモンになったのか——『ぽこ あ ポケモン』開発秘話が明かした企画書の中身

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月9日 更新
なぜ主人公はメタモンになったのか——『ぽこ あ ポケモン』開発秘話が明かした企画書の中身
PR

「……はじめてみる やつじゃな」。

毛糸玉のような姿をしたメタモンが、見知らぬ村人に話しかけられる——。
ゲームフリークが公開した試作段階の映像に映っていたのは、こんな一場面でした。
発売の目処すら立っていなかった頃の『ぽこ あ ポケモン』が、開発初期の企画書ごと初めて一般公開されたのです。

すでに遊び終えた人も、これから触れる人も、企画の出発点を知ると見え方が変わってきます。
今回はその中身を掘り下げてみました。

先に結論をまとめると:
– シニアディレクター・大森滋氏が、社内向け企画書と試作映像を動画で初公開した
– 主人公がメタモンになった理由は『ルビー・サファイア』時代のマップ制作経験にある
– 開発規模の大きさから、コーエーテクモゲームスとの共同開発体制が取られた

Xで6700件超の「いいね」が集まった理由

7月31日、ポケモン30周年を記念してゲームフリーク公式YouTubeチャンネル「ゲームフリークひみつきち」が復活しました。
2018年11月から2019年12月まで定期更新されていたこのチャンネルが、1か月の期間限定で戻ってきたのです。

その第1弾として公開されたのが、『ぽこ あ ポケモン』のコンセプト設計を担当した大森滋氏へのインタビュー動画でした。
試作段階のゲームプレイ映像と、社内向け企画書のスライドがそのまま画面に映し出される内容に、Xでは投稿から数時間で6700件を超える「いいね」が集まりました。

投稿に添付された画像の一枚には「世界観(主人公)」と題されたスライドがそのまま写っており、主人公はへんしんポケモンのメタモンで、人間に化けた姿でフィールドを歩くという、現在の仕様とほぼ同じ骨格がすでに固まっていたことが読み取れます。
ただ、この企画書がどんな経緯でこの形にたどり着いたのかは、動画本編を見るまでわかりませんでした。

調べて分かったこと

なぜ主人公はメタモンだったのか?

大森氏によると、着想の原点は『ポケットモンスター ルビー・サファイア』のマップ制作経験にあったそうです。
岩や草むらの配置を変えるだけで出会えるポケモンが変わる——この「作り手だけが味わえる楽しさ」を、プレイヤー自身の手に委ねられないかと考えたことが企画の出発点だったといいます。

構想自体は『スカーレット・バイオレット』の開発中から温められていたそうです。
オープンワールド化で自由度は広がった一方、「もっと気軽に遊べるものを作りたい」という思いが並行してあったことも明かされました。

技システムはどう決まったのか?

試作段階では「なんでもできるメタモン」という、いわば無制限の万能キャラクターだったといいます。
しかし最終的には、出会ったポケモンに”へんしん”して技を教えてもらうサイクルに整理されました。
地形を変える技を使うと新しいポケモンが出現する仕組みも、この過程で生まれたそうです。

先ほどの試作映像のスライドには「ゲームシステム(技)」という項目があり、技を「地形を作る」「地形を消す」「地形を変化させる」の3系統に分ける設計図が描かれていました。
「いわくだき」で岩を壊す、「せいちょう」で植物を育てるといった具体例も、企画段階からほぼそのままの形で残っています。

なぜゲームフリーク単独ではなく共同開発だったのか?

ゲーム自体の規模が当初の想定より大きくなったため、株式会社ポケモンを介してコーエーテクモゲームスとの共同開発という体制が取られたそうです。
この点が公式チャンネルで明かされたのは今回が初めてで、動画公開を伝えるゲームフリーク公式アカウントの投稿にも反応が集まっています。

Shiritomo GAME編集部の考察:完成品の裏側を見せる意味

企画書がそのまま画面に映る動画は、ゲーム業界では珍しい部類に入ります。
通常なら”没案”として社外秘のまま眠るはずの資料を、あえて公開している点が今回のポイントだと考えています。

単なる懐古コンテンツというより、発売から時間が経ったタイトルへの関心を再燃させる狙いがあるのではないでしょうか。
『ぽこ あ ポケモン』はDLC第1弾「ブクブクうみぞこの街」まで配信済みで、遊び終えたと感じているプレイヤーも少なくないタイミングです。
そこに開発秘話という新しい切り口を投入すれば、SNS上での言及機会を人為的に作り出せます。
今回の動画は前編のみの公開で、後編の配信も予告されています。
続報のたびに話題化のチャンスが生まれる構成は、他タイトルのプロモーションを考えるうえでも参考になりそうです。

まとめ

『ぽこ あ ポケモン』の主人公がメタモンになった理由は、開発陣が『ルビー・サファイア』時代に感じた「作り手だけの楽しさ」をプレイヤーに開放したいという思いにありました。
後編の配信も予告されており、続報が待たれます。

さらに深掘りしたい方へ

『ぽこ あ ポケモン』DLC第1弾は8月5日配信決定、延期不安を払拭した2980いいねの舞台裏『ぽこ あ ポケモン』DLC第1弾は8月5日配信決定、延期不安を払拭した2980いいねの舞台裏DLC第1弾の配信日決定を伝えた1件の投稿が、24時間で2980件の「いいね」を集めた舞台裏を紹介しています。