「ほえー、なが」——Xの記念日通知が13年目ユーザーに漏らさせた本音、企業も使う理由
13という数字が、赤や青、金色の紙を渦巻き状に重ねたような輪に囲まれて画面いっぱいに浮かぶ。
添えられた言葉はたった一言、「ほえー なが」。
それだけだった。
この投稿を送ったのは、Xから届いた記念日通知(いわゆる「MyXAnniversary」)に反応しただけの、ごく普通のユーザーです。
派手な演出も宣伝文句もないのに、いいねは1,400件を超えました。
SNSアカウントを運用している人であれば、いずれ自分のアカウントにも同じ通知が届きます。
企業やブランドがこの仕組みをどう扱うかで、フォロワーとの距離感が変わってくるかもしれません。
先に結論をまとめると:
– 「MyXAnniversary」はXの公式機能で、アカウント登録日と同じ月日に届く記念日通知です(2023年のリブランディング前は「MyTwitterAnniversary」という名前でした)
– 通知は当日にしか確認できないとされ、色鮮やかな紙工作風の周年カード画像(現在は1〜15周年分が用意されているとの情報あり)がそのまま投稿できる仕組みです
– 企業・ブランドアカウントも「開設○周年」投稿のフックとして活用でき、フォロワーとの感情的なつながりを生みやすい施策になります
Xで13年分の履歴に「なが」と漏らした投稿
きっかけはシンプルです。
Xの通知を開いたら、見慣れない鮮やかなカードが表示された。
それだけの出来事が、13年という時間の重みを一枚の画像に凝縮していました。
投稿主は「#MyXAnniversary」というハッシュタグを添えて、驚きだけを短く言葉にしています。
ほえー なが#MyXAnniversary pic.twitter.com/oddNa63zdU
— Sou (@Nico_nico_Sou) 2026年8月22日
このツイートは公開から間もなく2万3千インプレッション(投稿が表示された延べ回数)を集め、リポストも138件に達しました。
個人の何気ない一言が、これだけ拡散するのはなぜでしょうか。
おそらく「アカウントを何年使い続けているか」という数字は、他人と比べたくなる、あるいは自分でも忘れていた驚きがある情報だからです。
ただ、この数字だけでは「本当にXの公式機能なのか」「なぜ今このタイミングで広がっているのか」は分かりません。
そこで一次情報を確かめてみました。
調べて分かったこと
この紙工作風カードは本当にXの公式機能なのか?
結論から言うと、実在する機能です。
「MyXAnniversary」は、アカウントの登録日を祝う通知として、Twitter時代から「MyTwitterAnniversary」という名称で提供されていました。
2023年にサービス名がXへと変わったタイミングで、ハッシュタグも「MyXAnniversary」へリニューアルされたようです。
通知には「Do you remember when you joined X? I do!」という英語のメッセージと、その年数を象った専用のカード画像が添えられ、そのまま投稿できる仕組みになっていると複数の情報源で説明されています。
今回の投稿にあった、輪を重ねたような紙工作風の「13」のデザインも、この専用カードの一種と見られます。
色や形は年数ごとに異なるようで、周年数そのものがビジュアルの主役になっている点が特徴です。
通知はいつ・どんな条件で届くのか?
通知はアカウント開設日と同じ月日に、タイムラインまたは通知タブに表示されるとされています。
注意したいのは、当日を逃すと後から見返せないという情報がある点です。
つまり、記念日当日にXへログインしていなければ、そもそもカードの存在に気づけない可能性があります。
この仕様の詳細はX公式のヘルプページでは明記が確認できず、複数の解説記事が同様の説明をしている、という段階にとどまります。
似た仕組みは他のプラットフォームにもあります。
Facebookが「〇年前の思い出」として過去の投稿を通知する機能を長く提供してきたのは知られている通りです。
ただしFacebookのそれが「過去の投稿内容」を思い出させる設計であるのに対し、Xの記念日通知は「アカウントを始めてからの年数」そのものを主役に据えている点が異なります。
過去の発言を掘り返されるのではなく、”続けてきた時間”だけが評価されるので、投稿するハードルが低いのかもしれません。
企業アカウントはこの仕組みをどう活かせるのか?
ここがSNS運用者にとって一番気になるところでしょう。
企業やブランドの公式アカウントにも、当然同じ通知が届きます。
今回のような個人の「なが」という一言だけでも1,400件超のいいねを集めたことを踏まえると、アカウント開設からの年数という一次情報を、企業側が自らのストーリーとして語り直す余地は十分にあります。
例えば「開設5周年、これまでの投稿で一番反応が大きかったのはこの投稿でした」といった振り返り投稿は、単なる周年カードの再掲より、フォロワーとのエンゲージメント(いいね・リプライ・保存など、投稿に対する反応の総称)を生みやすい構成です。
ユーザー自身が発信するUGC(ユーザー生成コンテンツ:企業ではなく利用者が自発的に作る投稿)としての性質が強い施策なので、企業側から無理に売り込む姿勢を見せると温度差が生まれる点には注意が必要でしょう。
Shiritomo編集部の考察:明日からやることは2つ
SNS運用者向けに具体的な示唆を挙げると、まず自社アカウントの開設記念日を把握し、その日に向けて「振り返り投稿」の下書きを事前に用意しておくことです。
X側のカードをそのまま使うだけでなく、フォロワー数の推移や反響のあった投稿を添えることで、公式カードだけでは出せない独自性が生まれます。
もう一つは、フォロワーが自分の記念日投稿をした際に、企業アカウント側からリプライやいいねで反応することです。
個人の「ほえー、なが」のような投稿は、企業から見れば長年のロイヤルユーザー(自社を継続的にフォローしている利用者)を可視化してくれる貴重なシグナルでもあります。
認証済みフォロワーの通知をきっかけにした「誕生日ブースト」説と同様、Xの通知機能は使い方次第でエンゲージメントの起点になり得ます。
まとめ
「MyXAnniversary」は、アカウントを続けてきた年数そのものを主役にした、Xの地味だけれど息の長い機能です。
個人の何気ない一言が数千いいねを集める様子は、企業アカウントにとっても、フォロワーとの関係を可視化するヒントになりそうです。
さらに深掘りしたい方へ
MyXAnniversaryの通知条件や見方については、MyXAnniversaryとは?意味・確認方法・通知が来ない時の対処法まとめ に詳しい解説があります。
