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「他の動画AIと違って延長型」――Geminiの新機能が初心者にもウケた理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年8月29日 更新
「他の動画AIと違って延長型」――Geminiの新機能が初心者にもウケた理由

最大40秒。
動画生成AIの新モデルが打ち出した数字を見て、まず気になったのはそこでした。
Googleが8月27日(現地時間)に発表した「Gemini Omni 1.1 Flash」は、すでにできあがった動画の続きを、直前10秒の流れをくみ取ったうえで自然に伸ばせる新機能を搭載しています。
SNS運用や動画制作でAIを使っている人にとっては、「素材を作り直す手間」が減るかどうかに直結する話です。

先に結論をまとめると:
– 動画の直前10秒を参照して続きを生成する「シーン延長」機能が新登場、10秒単位で最長40秒まで伸ばせます
– 開始・終了フレームを指定した滑らかな遷移や、360pの高速ドラフトから4Kアップスケールまで一気通貫のワークフローに対応しています
– 開発者向けのGoogle AI Studioに加え、Google FlowやGeminiアプリでもAI Plus/Pro/Ultra契約者向けに提供されています

動画の「続き」を作れるモデルが登場した

Googleの公式開発者アカウント「Google AI Studio」は27日、動画生成・編集向けの新モデル「Gemini Omni 1.1 Flash」の提供開始を発表しました。
GeminiのXアカウントも、この新機能を紹介する投稿をしています。

「Gemini Omni 1.1 Flashでシーンを延長して、物語にエンジンをかけよう。
動画を作成またはアップロードして、続きをGeminiに頼むだけで、長い物語や新しい創作の方向へ枝分かれさせられます」――投稿ではそう説明されています。

この投稿は1,159件のいいねと11万7,000件超のインプレッションを集めました(29日時点)。
ただ、「シーン延長」という言葉だけでは、実際に何がどう変わったのか掴みにくいものです。
一次情報を確認してみました。

シーン延長は何がそんなに新しいのか?

多くの動画生成AIは、基本的に「一発生成」で完結するタイプがほとんどです。
数秒〜10秒程度の短い動画を作って終わり、続きが欲しければゼロから作り直す、というのが一般的でした。

Gemini Omni 1.1 Flashのシーン延長は、すでにある動画の直前10秒を文脈として読み込み、その続きを10秒単位で追加していく仕組みです。
Google公式のドキュメントでは、この延長を繰り返すことで合計最長40秒までの動画に仕上げられるとされています。
開始フレームと終了フレームの2枚の画像を指定して、その間をなめらかに繋ぐ生成もできるようになりました。
カメラがゆっくり回り込むような演出や、始点と終点を同じ画像にして自然にループする動画を作る、といった使い方が紹介されています。

前作の「Gemini Omni Flash」と何が違うのか?

Shiritomo AIでは6月30日に、初代の「Gemini Omni Flash」の登場を記事にしています(末尾の関連記事参照)。
当時のモデルは最大10秒・720p固定・1秒あたり0.10ドルで、「もう少し夕日っぽくして」のような自然言語での会話形式の編集が売りでした。

今回の1.1では、確認できた範囲でこう変わっています。

  • 動画の長さ:10秒 → シーン延長で最長40秒まで伸ばせるように
  • 解像度:720p固定 → 360p・720p・1080p・4Kの4段階(360p以外はアップスケール)
  • 料金:1秒0.10ドル → 解像度に応じて1秒0.03〜0.30ドル(海外メディアの報道ベース、要確認)

「まず360pの安いドラフトで方向性を固めてから、仕上げだけ4Kに上げる」という使い方が想定されている点は、初代からの大きな変化と言えそうです。

一般ユーザーはどこで使えるのか?

開発者向けのAPIやGoogle AI Studioに加えて、Google FlowとGeminiアプリでも順次利用できるようになっています。
ただし誰でも無条件で使えるわけではなく、海外メディアの報道では、Google AI Plus・Pro・Ultraのいずれかを契約しているユーザーが対象とされています。
プラットフォームごとにインターフェースや料金の見え方が異なる点にも注意が必要なようです。

日本のユーザーの投稿にも、この提供開始のタイミングをリアルタイムで捉えたものがありました。

「Geminiの新機能おもろいな」と投稿したのは@noukin_AIgoriさんです。
「他の動画AIと違って『延長型』で最大40秒まで作れるっておもろいw」と、初心者でも扱いやすい設計だと評価しています。
投稿には2枚の画像が添付されていて、1枚はスマートフォンの編集画面に「Omni 1.1 Flash」というモデル名が表示された操作画面、もう1枚は新機能を箇条書きでまとめた解説画像でした。

こちらは195件のいいね、2万3,000件超のインプレッションを集めています(29日時点)。

実写映像の再現には課題も?

一方で、海外のレビューの中には、実写に近い人物の演技や細かい感情表現が他の動画生成AIと比べてどうかという点について、公式な比較データは示されておらず検証が追いついていないと指摘するものもありました。
複数人が同時に会話するシーンの再現や、新しいセリフを話させる形での延長には対応していないとされています。
得意なのは「すでにある動画を編集・延長すること」で、ゼロから実写ドラマのような映像を一発で作ることではなさそうです

Shiritomo編集部の考察:素材の使い回しがSNS運用のコストを変える

動画広告やリール素材を作る現場では、「思ったより短く終わってしまった」「もう少し尺が欲しい」という“惜しい素材”の作り直しコストが地味に効いてきます。
シーン延長機能は、この隙間を埋める用途にはまりそうです。
360pの安いドラフトで複数パターンを試し、当たりの1本だけ4Kに上げるという運用は、リールやショート動画の量産体制と相性がよく、Shiritomoが以前から見てきた「低コストで試行回数を稼ぐ」トレンドの延長線上にあります。
ただし、複数人の会話や新しいセリフを伴う延長は不得意という制約は、そのまま使いどころの見極めに直結します。
ナレーションや説明カットの尺調整には向いても、会話劇を作る用途では、当面は他モデルとの使い分けが必要になりそうです。

まとめ

Gemini Omni 1.1 Flashは、動画を「作って終わり」から「延長して育てる」ものに変えようとしているモデルです。
ただし実写の演技や会話シーンの再現にはまだ伸びしろが残っているようで、得意・不得意を見極めて使う段階にあるというのが実情でした。

さらに深掘りしたい方へ

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