NTT、2033年度までに国内データセンターを3倍以上に拡大 AI需要に対応
「300MWから1GW(ギガワット)超へ——3倍以上の拡大」という数字を見て、思わず調べ直してしまいました。
NTTグループが2026年4月に打ち出したデータセンター拡張計画の規模は、日本のデジタルインフラが新しいステージへ本格的に突入することを示しているようです。
電力容量を2033年度末までに現在の約3倍超へ引き上げるという島田明社長の構想——AIの爆発的な需要を捉えながら、国内データを守ることを見据えた大胆な一手ではないでしょうか。
SNSで広がった注目
NTTグループは2026年4月27日、NTT・NTTデータグループ・NTTドコモビジネスの3社合同でAIネイティブインフラ「AIOWN(エーアイオウン)」を発表しました。
あわせて、国内データセンターを現在の約300MWから2033年度末までに1GW超へ——3倍以上に拡張するという計画も公表されています。
NTT広報室の公式アカウントも、AI時代のデータセンターのサステナビリティについて発信しており、今回の発表への関心が高まっているようです。
AI時代のデータセンターをサステナブルに💫#NTTRD https://t.co/pa8HUxp7gi
— NTT広報室 (@NTTPR) 2025年12月17日
また、日経電子版ビジネスアカウントもNTTドコモビジネスの五反田データセンター開設を伝えており、NTTグループのAIインフラ整備への取り組みが広く報じられています。
NTTドコモビジネス、東京・五反田にデータセンター AIインフラ基盤https://t.co/KsUyjh4c8d
— 日経電子版 ビジネス (@nikkei_business) 2026年3月13日
投資家や業界関係者からは「データ主権を守りながらAI基盤を国内に持てる」「5年で2兆円規模の投資は本物」といった評価の声が上がっているそうです。
日本の通信・クラウドインフラの将来像として、大きく注目を集めているのではないでしょうか。
AIOWNとデータセンター拡張、詳しく調べてみました
今回の発表の核心は、NTTが独自開発するAIネイティブインフラ「AIOWN」にあります。
AIOWNとは、GPU(画像処理半導体)などの計算リソース・ネットワーク・電力を一体的に最適化し、複数拠点にまたがって柔軟に運用できる次世代AI基盤のことです。
AI活用が「学習」から「推論」へとシフトしていく中、分散したデータセンターとエッジデバイスを横断してセキュアな環境で運用できる点が特長とされています。
新設・拡張される主な施設:
-
品川(東京):2029年度後半に稼働予定。液冷(液体冷却:高密度AIサーバーを効率的に冷やす技術)を標準装備したAI対応データセンターで、JR沿線の都心立地から主要クラウドとの接続性も確保しています。
-
千葉県印西・白井エリア:総IT容量約250MWの「国内最大級」キャンパス型データセンターを段階的に開発する計画です。大規模なAI学習・推論ワークロードに対応します。
-
栃木県:約100MWの大型施設を2029年までに完成させる予定です。
-
福岡県:2029年稼働予定。海底ケーブルに直結し、アジア各国へのゲートウェイ拠点として機能する見込みです。
NTTはすでに液冷技術で世界最前線にあり、グローバルで250MW超の液冷設備を運用しています。
AIチップ製造拠点として注目される半導体メーカー・Rapidusも、同社の液冷技術を採用しているそうです。
さらに、2027年度までに全国幹線を800Gbpsの「オール光ネットワーク(APN)(光信号のまま情報を高速伝送するネットワーク基盤)」で整備し、データセンターとの一体運用を目指しています。
投資規模は5年間でグローバル合計2兆円。
「データ主権」——つまり日本企業の機密データを国内で完結させる体制の構築——をNTTが明確に打ち出した点は、国産クラウドや規制対応を重視する企業にとって重要なシグナルになるかもしれません。
さらに深掘りしたい方へ
公式リリース・一次情報:
- NTTドコモビジネス公式発表:AIOWN展開について(2026年4月27日)
- NTTデータグループ公式:AIOWNの展開
- NTTデータグループ:千葉県印西・白井エリアのデータセンターキャンパス開発
- ケータイ Watch:NTT、AI基盤「AIOWN」発表 2033年度にデータセンター容量を3倍超へ
- 日本経済新聞:NTT、国内データセンターの容量3倍へ 「データ主権」の需要狙う
- SBビジネスIT:NTTが次世代AIインフラ構想「AIOWN」を発表
まとめ
NTTの今回の発表は、日本国内でAI基盤を自律的に持つための構造的な投資です。
データ主権・省エネ・高密度AI処理を三位一体で実現しようとする本格的な戦略が、2033年度に向けてここから動き出したのではないでしょうか。