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生成AI「60点神話」を覆す——繰り返し使うイテラティブ活用が本当の実力を引き出す

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年4月30日 更新
生成AI「60点神話」を覆す——繰り返し使うイテラティブ活用が本当の実力を引き出す

“生成AIって、どう使っても60点くらいが限界だよね”——そんな声をよく耳にします。

でも、それって本当にAIの限界なのでしょうか。

気になって調べてみたところ、「限界なのではなく、使い方が問題だった」という結論にたどり着きました。

AI事業者として活動しながら作曲家としての顔も持つ炎鎮🔥 ₿onochin氏(@super_bonochin)が公開したスライドと一連の投稿が、その誤解を正面から覆してくれています。

「60点神話」に待った——Xでの反響

炎鎮🔥 ₿onochin氏がXで展開した「AIは使い方次第で60点を遥かに超えられる」という主張が、大きな反響を呼んでいます。

投稿の核心は、「AIの出力を一発で完成品にしようとすること自体が間違い」という指摘です。

氏はこう語っています。「ほんとにこれで、前にも書いたけど、60点のものいっぱい集めても見れない景色があるんやで。

Proのアウトプットのレベル感を知ったら右往左往しなくなる」と。

60点クオリティの出力をいくら積み重ねても、質の高い一手には及ばない——そういう考え方ですね。

さらに氏は、GPT-5.1 ProとNotebookLMを組み合わせたワークフローも公開しています。

AIに分析・考察をさせ、その出力をNotebookLMに取り込み、スライドやインフォグラフィックへと仕上げていく流れです。

この「AIの出力を次のAIへの入力に使う」多段階プロセスこそが、イテラティブ(反復的)活用の具体例として注目されているのです。

こうした反復活用を実践するユーザーからは「出力の質が段階的に上がっていく」という声が相次いでいます。

この流れを後押ししているのが、「パワハラプロンプト」として知られる深津式のテクニックです。

Note CXOの深津貴之氏が考案したこの手法は、「この出力を60点とします。

100点にするために足りないものを列挙した後に、100点の答えを生成してください」とAIに繰り返し問いかけることで、出力を段階的に磨いていくというものです。

反復活用で何が変わるのか、深掘りしてみました

「AIの出力を60点と評価し、100点を目指して繰り返し改善させる」という手法は、実際に多くのユーザーが効果を実感しています。

このイテラティブ活用(反復的活用:AIに何度もフィードバックを与えながら出力を磨いていく手法)は、2026年現在ではさらに洗練されてきているようです。

具体的なプロセスはこんな流れです。

まず最初のプロンプトでAIに草稿を生成させます(この段階の出力が俗に「60点」と呼ばれます)。

次に「この出力を60点として、100点の回答を出してください」と指示します。

さらに同じフィードバックを2〜3回繰り返すと、出力の質が70点、80点、そして90点以上へと段階的に上がっていきます。

炎鎮氏のように複数のAIツールを組み合わせれば、人間の意図や文脈を加えながら「110点超え」の成果物も十分に狙えるかもしれません。

重要なのは、「AIが60点しか出せない」のではなく、「一度のプロンプトで完成品を求めること」が60点止まりの本当の原因だという点です。

2026年の先進モデル——GPT-5シリーズやClaude 4(Anthropicが開発する大規模言語モデル)など——は、こうしたイテラティブな対話を前提に設計が進化しており、フィードバックを与えるほど出力が洗練されていく構造を持っています。

また、進化版のプロンプト手法として「競合AI参照型」も注目されています。

「この出力を60点とします。

競合AIは100点の出力をしています。

それを超えるために足りないものを列挙し、100点以上の回答を生成してください」というプロンプトです。

競争心を煽る形でAI自身の自己改善を引き出すというアプローチで、試してみる価値がありそうですね。

一方で、懐疑的な視点も根強く残っています。

「どれだけイテラティブに使っても、人間の創造的判断なしには本当の意味での高品質は生まれない」という意見は、炎鎮氏自身も同意しているところです。

AI単体では届かない領域を人間がどう補完するか——この点においては、肯定派も懐疑派も共通の認識を持っているのではないでしょうか。

さらに深掘りしたい方へ

まとめ

生成AIの「60点神話」は、AIの限界ではなく活用法の問題です。

イテラティブ活用——つまり出力に繰り返しフィードバックを与え、人間の意図を重ねていくプロセス——こそが、AIの真の実力を引き出す鍵ではないでしょうか。

2026年の先進モデルはその前提でさらに進化を続けており、使い方次第で「60点」の壁は大きく動く時代に入っています。