16歳高校生がサイゼリヤ注文システムをハック、CLIツールでAI注文成功
「AIが食事を注文する」——そんな光景が、早朝のファミレスで実際に起きていたとしたら、驚きませんか。
2026年5月3日の朝、16歳の高校生がサイゼリヤで自作のCLIツール(コマンドライン・インターフェース:テキスト入力でコンピュータを操作するツール)を使い、AI「Codex」にデザートを選ばせてそのまま注文まで完了させた——という投稿がXで大きな反響を呼んでいます。
「未来の注文みたい」という興奮と「倫理的に大丈夫?」という戸惑いが入り交じるこのエピソード、気になって深掘りしてみました。
Xで話題になった「AIがサイゼリヤで注文」
2026年5月3日早朝、@nakasyou0 がXにこんな報告を投稿しました。
サイゼリヤのQRコード注文システムを自ら逆工学(リバースエンジニアリング:既存システムの仕組みを解析して再現すること)し、TypeScript(JavaScriptをベースにした、より堅牢なプログラミング言語)で作った代替クライアント「Betterzeriya」からテーブル24番でドリンクバーやミラノサラミを注文したということです。
さらに自作のCLIツールを通じてAI「Codex」にデザートを提案させ、そのままの流れで注文・会計まで完了させたというのだから驚きますよね。
代替クライアントアプリで注文に成功したのと、サイゼリヤ cli を作ることによっておすすめデザートを Codex に注文させることに成功した!会計は代替クライアントでやった https://t.co/f4Gp4TB8b6 pic.twitter.com/GwRNupsx8a
— nakasyou (@nakasyou0) 2026年5月3日
この投稿は100万インプレッションを超え、いいねは1,500件以上になりました。
「未来の注文みたい」「CLIで飯食う男すごすぎ」と感心する声が相次ぐ一方、「サービスへの不正アクセスにならないの?」「倫理的に問題では」と指摘する声も目立っています。
16歳という年齢が明らかになると、驚きと称賛がさらに広がったようです。
サイゼリヤ警察アカウントも反応し、Xでの話題は一気に広がりました。
こういう話がまた言われ出したので、ちょっと言わせていただきます。
サイゼリヤは、ファーストフードとファミレスのちょうど中間を目指した経営を続けています。
その過程にて、
・メニュー数の削減
・既存商品の流用
・調理手順の見直し
・原材料仕入先の変更
・工場リニューアル化… https://t.co/txYyGu4fRG pic.twitter.com/aRg7SWeY8b— サイゼリヤ警察 (@saizeriYapolice) 2026年5月3日
16歳エンジニアが実現した「AIによる購買」の仕組み
@nakasyou0(中村翔太郎)は、GitHubで350以上のリポジトリを公開している高校生エンジニアです。
今回開発した「Betterzeriya」は、サイゼリヤのモバイルオーダーシステムが利用しているAPIを解析して作られたTypeScript製の非公式クライアントライブラリになります。
AIへの注文委任に使われた「Codex」は、OpenAIが提供するターミナル動作型のAIコーディングエージェントです。
今回の事例では、Codexがメニュー一覧を参照してデザートを選び、Betterzeriyaクライアント経由で注文を送信するという、AIが実際の購買行動を完結させる一連のフローが実現されています。
法的な観点では、日本の不正アクセス禁止法が焦点になるでしょう。
今回のケースは正規のモバイルオーダーAPIに正常な形式のリクエストを送っているとみられるため、法的にはグレーゾーンかもしれません。
サイゼリヤの利用規約には非公式クライアントの使用を明示的に禁止する条項は確認されていませんが、店舗側が問題視すれば対応を取る可能性は否定できないでしょう。
なお、サイゼリヤは2024年にも技術スタック(PHPベースのシンプルな構成)がXで話題になったことがあり、その仕様がある程度外部から把握しやすい状態だったことが、今回の開発の背景にあるようです。
さらに詳しく知りたい方へ
- nakasyou GitHub プロフィール
- OpenAI Codex CLI 公式ページ
- サイゼリヤ モバイルオーダーの技術スタックが話題になったTogetterまとめ
- 不正アクセス禁止法について(総務省)
おわりに
16歳の高校生がサイゼリヤの注文システムを逆工学して非公式クライアントを作り、AIに注文させるところまで完結させた今回のエピソードは、個人開発の可能性とAI活用の最前線を象徴していますね。
法的・倫理的な議論は続くでしょうが、テクノロジーが「外食」という日常の場に静かに侵食していく未来を、一人の高校生が早朝のファミレスで先取りしてみせた——そんな出来事ではないでしょうか。