クジラに落ちた男、残り酸素1時間のサバイバルに小島秀夫氏も反応
残り酸素はおよそ1時間。
マッコウクジラに丸呑みされた大学生の青年が、船の船体ほどもある胃袋の中で生還を目指す——。
10月16日に日本公開された実写映画『クジラに落ちた男』(原題:Whalefall)が、公開直後からゲームクリエイターの小島秀夫氏を含む観客の間で感想を呼んでいます。
潜水中にクジラへ飲み込まれるという特殊な設定ながら、原作小説の著者自身が脚本に加わった作品でもあります。
どんな経緯で生まれた映画で、実際の評判はどうなのか。
読んでおくと、閉じた空間でのサバイバル描写がどこまで本気で作られているかが分かります。
先に結論をまとめると:
– 原作はダニエル・クラウス氏の小説で、クラウス氏自身が脚本にも参加しています
– 主演のオースティン・エイブラムス氏は、本作の撮影を終えるとほとんど間を空けずに『バイオハザード』(2026年9月公開)の撮影に入ったことが分かっています
– Rotten Tomatoesの批評家スコアは72%(レビュー56件)で、「荒唐無稽だが誠実」と評されています
マッコウクジラの体内に取り残された青年の脱出劇
本作は、ダイビング中にマッコウクジラへ丸呑みされた大学生の青年ジェイが主人公です。
クジラが同時に飲み込んでいた巨大イカとともに体内に取り残され、亡き父から教わった潜水の知識を頼りに脱出を試みます。
父親役はジョシュ・ブローリン氏が演じ、回想を通じて物語に関わります。
原作は2023年に発表されたダニエル・クラウス氏の小説『Whalefall』で、監督のブライアン・ダフィールド氏と共同で脚本を手がけました。
公開直後の投稿では、ゲームクリエイターの小島秀夫氏がこんな感想を寄せています。
「クジラに落ちた男」を観た。原作でもあるダニエル・クラウスの小説を、随分と前にいただいていたのだが、時間が取れずに未読だった。原作者も脚本に参加していた。鯨と人間のスタインベック風な生態系としての関わりと父親と息子の家族としての繋がりをメタ風に描いた文芸的な映画だった。視覚効果も… pic.twitter.com/EI6lJQofDQ
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) 2026年10月18日
鯨と人間の関わりを文芸的に描いた作品だと評しており、原作小説を読む前から映画を鑑賞した経緯にも触れています。
ただ、感想が集まっているのは物語の内容だけではありません。
撮影の裏側にも注目が集まっています。
調べて分かったこと
主演俳優の「体当たり」はどこまで本気なのか
オースティン・エイブラムス氏は、本作の撮影を終えるとほとんど間を空けずに『バイオハザード』(2026年9月18日米国公開、ザック・クレッガー監督)の撮影に入りました。
両作とも過酷な役作りで知られており、メイキング映像を紹介する投稿ではこんな声が上がっています。
『クジラに落ちた男』オースティン・エイブラムスの勇姿を映すメイキング。『バイオハザード』に続きこっちも物理で体張ってる!! pic.twitter.com/PUU2Biu2kT
— ホラー映画取締役 (@torishimaru) 2026年10月19日
『バイオハザード』の米国公開は2026年9月18日、本作は10月16日と、公開の間隔は1カ月ほどしかありません。
ある投稿では、両作の体当たり演技を比較してこう書かれていました。
オースティン・エイブラムスは『ウェポンズ』で薬物中毒者を演じるために頬骨が浮き出るまで体重を落とし、その後アイスをたらふく食べて運動しなさそうな男を『バイオハザード』で演じた。『クジラに落ちた男』では役のために休憩中もジョシュ・ブローリンとはあまり話さなかった。役者ってすごいな。 pic.twitter.com/jyQoZUzv8u
— マシュマロの日 (@DayofMarshmallo) 2026年10月17日
水中での演技や特殊な体型作りなど、2本の映画でまったく異なる身体作りを短期間でこなしていたことがうかがえます。
閉所が苦手な人への配慮はあるのか
クジラの体内という舞台設定上、閉所恐怖症や巨大生物への恐怖を感じる観客への影響も話題になっています。
ある投稿では、鑑賞中に体調が悪くなるほどだったとこう振り返られていました。
『#クジラに落ちた男』
— ペイザンヌ (@Tatan8Tathu) 2026年10月17日
𓃠ダメでした…
あいや待たれよ!映画がダメって意味じゃないすよw映画は凄かったス!
「ボクが」ダメでした😹
「閉所恐怖症」「海洋恐怖症」「巨大物恐怖症」このどれかの“フォビア”が発動してしまい途中ちょっとヤバかったんすよね、マジで🤢
久々に貧血直前までいきました😂 pic.twitter.com/pY9xm1mBf4
映画自体の出来を否定する内容ではなく、むしろ没入感の高さを裏付ける感想として受け止められています。
Shiritomo MOVIE編集部の考察:「役者の過酷さ」自体が口コミの燃料になっています
今回の反応で目立つのは、物語そのものへの感想と同じくらい、主演俳優の撮影の過酷さに注目が集まっている点です。
『バイオハザード』と『クジラに落ちた男』を立て続けに撮影したという事実が、観客の間で「この俳優はどれだけ身体を張っているのか」という切り口の話題を生み、結果的に作品そのものの宣伝にもなっています。
近年のサバイバル・クリーチャー映画では、VFX(視覚効果)の精巧さよりも「俳優が実際にどこまでやっているか」という裏話のほうが拡散しやすい傾向があります。
本作も、原作者自身が脚本に参加した文芸的な側面と、過酷な撮影エピソードという二つの話題軸を持っていることが、公開直後の反応の広がりにつながっているとみられます。
まとめ
『クジラに落ちた男』は、原作者自身が脚本に参加した文芸的なサバイバル劇として、また主演俳優の過酷な撮影エピソードとして、公開直後から複数の角度で感想を集めています。
批評家スコアも72%とシリーズものではない単発作品としては高水準です。
