ストリートファイター映画、日本は初登場1位も北米興収3100万ドルで伸び悩み
批評家スコア45%、観客スコア82%。
10月16日に世界同時公開された実写映画『ストリートファイター/ザ・ムービー』は、映画レビュー集計サイトRotten Tomatoes(米国の大手映画評価サイト。
批評家と一般観客のスコアを別々に集計する)でこの評価の割れ方を見せています。
カプコンの人気格闘ゲームを原作にした実写化は、1994年版・2009年版と過去2度にわたって批評家から厳しい評価を受けてきたシリーズでもあります。
ゲーム原作の実写映画というだけで身構えてしまう読者も多いはずですが、今回はどこが変わったのか、そして実際の興行成績はどうだったのかを確認しておきます。
先に結論をまとめると:
– 日本では公開3日間で7万8676人を動員し興収1億3401万円を記録、新作外国映画として初登場1位になりました
– 北米の滑り出しは3100万ドルで、配給が見込んでいた7000万ドルには届きませんでした
– Rotten Tomatoesの批評家スコア45%はシリーズ過去作(1994年版20%・2009年版3%)を上回りましたが、観客スコアは82%で評価が大きく割れています
日本は初登場1位、北米は目標未達の発進に
日本では862スクリーンで公開され、公開3日間で7万8676人を動員、興収は1億3401万円に達しました。
その週に公開された新作外国映画の中では1位という好スタートです。
一方の北米では3575スクリーンで封切られ、米の映画業界誌Varietyの報道によると、配給元は7000万ドル規模を見込んでいたものの、実際の初週末興収は3100万ドルにとどまりました。
日本とは対照的に、本場アメリカでは慎重な出だしになった形です。
公開当日の投稿には、シリーズの来し方を振り返るこんな声もありました。
本日ついに公開される
— なんこ@株と投資と日常 (@nanko_kabu) 2026年10月15日
映画「ストリートファイター ザ・ムービー」
大ヒット格闘ゲームシリーズを題材にした映画でカプコン肝煎りの映画です!
映画版としては1994年、2009年、2014年に続き12年ぶり4作目となる本作
2009年版は
製作費5000万ドル
興行収入1280万ドル… https://t.co/rVLn0uISuV
映画版としては1994年、2009年に続く実写化にあたり、過去作は興行面でも苦戦してきた経緯があります。
ただ、この数字だけでは「なぜ評価が割れているのか」までは見えてきません。
実際に一次情報を確かめてみました。
調べて分かったこと
なぜ批評家と観客の評価がこれほど割れたのか
Rotten Tomatoesでは批評家スコア45%に対し観客スコア82%と、37ポイントの開きが出ています。
米メディアForbesはこの差を「Street Fighterが開けた38ポイントの批評家・観客ギャップ」と見出しに取り上げました。
批評家側の反応をまとめた記事では、本作が「カラフルで奇妙で騒々しいナンセンスを、ファンへの愛情を込めて作った作品」と評されています。
シリーズを通してみると、1994年版が批評家スコア20%、2009年版が3%だったのに対し、今回の45%はシリーズ最高の批評家評価です。
それでも一般的な感覚では「低い」部類に入る数字ですが、観客側の支持はむしろ高く出ているのが今回の特徴といえます。
ジェイソン・モモアが演じるのは春麗でもベガでもない
キャストを確認すると、監督はキタオ・サクライ氏、リュウ役はアンドリュー・コージ氏、ケン役はノア・センティネオ氏、春麗役はカリーナ・リャン氏が務めています。
そして話題になっているのが、ジェイソン・モモア氏の役どころです。
彼が演じるのは人間キャラクターではなく、電撃を操る怪力の格闘家「ブランカ」。
看板俳優を人外寄りのキャラクターに起用した采配も、本作の評価を分けている要素の一つとみられます。
物語の舞台は1993年、リュウとケンが春麗に誘われて参加する世界的な格闘トーナメントが軸になっており、原作ゲームの世界観に沿った筋立てです。
Shiritomo MOVIE編集部の考察:ゲーム映画化は「愛されるクソ映画」を狙う方が強いのかもしれません
今回のRotten Tomatoesの批評家・観客スコアの開きは、ゲーム原作の実写映画に繰り返し起きてきた現象でもあります。
批評家は完成度やストーリーの整合性を基準に採点しますが、観客はむしろ「原作愛」「ノリの良さ」「意図されたチープさ」を評価軸に置くことが多く、両者の物差しがそもそも噛み合いにくいジャンルです。
シリーズの批評家スコアが20%→3%→45%と推移してきたことを踏まえると、今回の制作陣は「批評家受けする丁寧な脚本」ではなく「観客が喜ぶ原作再現とキャラクターの濃さ」に振り切った可能性があります。
北米の初週末が目標未達でも、口コミで観客評価が積み上がれば、長期的な配信・円盤展開での収益化を見込める設計です。
ゲーム実写化の企画を考える上では、批評家評価より観客評価を優先する戦略が今後も増えていくかもしれません。
まとめ
『ストリートファイター/ザ・ムービー』は日本で初登場1位という好発進を見せた一方、北米では目標に届かない滑り出しとなりました。
それでもRotten Tomatoesの観客スコアはシリーズ最高水準にあり、批評家評価との開きそのものが話題を呼んでいる格好です。

