「grok曰くサーチバン解除されてるらしい」7,000いいねの裏で、新機能はまず9アカウント中2つにしか届かなかった【編集部まとめ】
「grok曰くサーチバン解除されてるらしいから」。
そんな一言から始まった投稿が、9月9日だけで7,000件を超えるいいねを集めました。
同じ月、Xの予約投稿という新機能は、ある担当者が管理する9つのアカウントのうち、最初に表示されたのはたった2つだけでした。
この1ヶ月、Shiritomo SNSが公開した記事を並べてみると、フォロー数、いいね、プロフィールの表示、通知——Xの基本機能がひとつずつ、入れ替わり立ち替わり不具合の報告を受けていたことが見えてきます。
先に結論をまとめると:
- この1ヶ月、Xではフォロー数・いいね・プロフィール表示・通知など基本機能をめぐる不具合の報告が途切れず、8件の事例を確認できた
- ほとんどの事例でXからの公式な説明はなく、ユーザーの自己申告やエンジニア個人の返信だけが手がかりになっている
- フォロー数不一致は5月・7月・9月、DM通知の不具合は2025年5月から数えて今回で5回目——同じ症状が数ヶ月おきに再発するパターンが繰り返されている
いま、Xに何が起きているのか
きっかけをたどると、2026年7月中旬のプロフィール欄の刷新に行き着きます。
それまで1つにまとまっていた投稿一覧が「ポスト」「返信」「リポスト」の別タブに分かれたこの変更のあと、8月から9月にかけて、プロフィールまわりの表示に関する報告が次々と出てきました。
同じ時期、Xは8月13日に推奨アルゴリズムを公開しているGitHubリポジトリを大幅更新し、表示制限を確認できる新機能「Under the Hood」のテスト提供も始めています。
同じ月には初回支払いで最大29倍の開きが生まれた新収益化ルールのような変更も動いていました。
透明化と不具合が同じタイミングで進んでいる、というのがこの1ヶ月のXの実像です。
ここからは、9月に入って実際に何が起きたのかを、起きた順に8つ見ていきます。
この1ヶ月、Xの基本機能に起きた8つの出来事
1. フォローしているのに、投稿が全部は見えない
9月1日、「フォローしてても全ポストが表示されない仕様になったなんて」という投稿をきっかけに、フォロー中の相手のプロフィールを開いても投稿が一部しか出てこないという報告が増えました。
7月のプロフィール刷新の直後だったこともあり、ホームのタイムラインで以前から指摘されていた「投稿を間引く仕組み」が、プロフィールという個別ページにまで及んだのではという見方が出ています。
Xのプロダクトエンジニアを名乗る人物がリプライで検索基盤の入れ替えによるバグと説明していましたが、公式ヘルプでの説明ではありません。
回避策は「ポスト」の選択肢を「すべて」に切り替えることでした。
2. ブラウザ限定だった予約投稿が、ようやくアプリに来た
9月5日、Xのデザイン責任者Benji Taylor氏が「モバイルへの予約投稿の展開を始めます」と投稿し、この1ヶ月で数少ない好意的な反応を集めた変更が始まりました。
ポスト画面にカレンダーアイコンが増え、日時を指定して投稿を予約できる機能です。
ただし展開はアカウント単位で段階的に進んでおり、実機検証を行ったSBAPPの記事では、9つのアカウントのうち最初にボタンが表示されたのはわずか2つ、数時間後に残りへ広がったと報告されています。
3. 「昨日と同じ」不具合、いいねが付かなくなる
9月6日、「昨日と同じXの不具合が多発しています」という投稿を皮切りに、いいねを押しても反映されない、タイムラインの表示がおかしいという報告が翌7日にかけて相次ぎました。
5月ごろから一部のiOS版で「いいね一覧」が「履歴」メニューへ移る変更が進んでいましたが、今回の症状は表示場所の変更ではなく、いいねそのものの反映が消えるという別の現象でした。
公式の説明が無いまま、キャッシュの削除や時間を置いての再確認といった対処が共有されています。
同じ月に何度も似た不具合が起きている以上、エンゲージメント数値をそのまま成果として鵜呑みにしない姿勢が必要になりそうです。
4. 7,000いいねを集めた「解除された」報告の危うさ
9月8日から9日にかけて、「シャドウバンが消えた」「サーチバンが解除された」という報告が相次ぎ、冒頭で触れた投稿は9日だけで7,000件を超えるいいねを集めました。
背景にあるのは8月13日のアルゴリズム公開と、表示制限を確認できる新ツール「Under the Hood」の存在です。
ところが多くの人が根拠にしている「Grokに聞く」という方法は、複数の解説記事によれば2025年10月ごろからすでに機能しなくなっているとされています。
公式のUnder the Hoodも前月10投稿以上・開設1年以上という条件付きの抽選制で、誰でも使えるわけではありません。
「うへぇ〜」——シャドウバン対策のはずの二段階リプが刺された理由のように、制限を回避する工夫が逆に無効化される動きも同じ月に起きていました。
5. Android版だけが取り残された「すべて」タブ
9月12日ごろから、「プロフィールのAll表示が消えた」という報告がAndroid版のXアプリを使うユーザーから相次ぎました。
ポストとリポストをまとめて時系列表示する「すべて」タブは、8月4日ごろにまずiOS版へ追加されたもので、ウェブ版・iOS版では変わらず表示されています。
9月7日の時点ですでに一部端末で不安定な報告が出ており、12日の急増は前触れのあった現象だったともいえます。
今すぐ見たいなら、ウェブ版のXを開けば「すべて」タブが引き続き使えます。
6. 通知は来るのに、DMの中身が見えない
同じ9月12日、今度はDMで「通知は来るのに開けない」という報告が確認されました。
Xは2025年5月からDM機能「XChat」の刷新を進めており、パスコード設定や独立アプリ化を経て2026年4月に正式ローンチしています。
同じ「通知はあるのに中身が見えない」症状は2025年5月・12月、2026年3月・7月にも起きており、今回で5回目です。
再起動やアプリの更新、ブラウザ版への切り替えが応急処置として共有されています。
7. フォロー数が合わない、原因はそのたびに違う
9月16日、「フォロー通知は来るのに数字増えないなーって思ってたら解除がハイペースでした」という投稿を皮切りに、翌17日にかけてフォロー数が実際と合わない、勝手に外れたり増えたりするという報告が相次ぎました。
同種の症状は5月(表示バグ)、7月(ボタン位置変更による誤操作)に続く3回目で、原因はそのつど違うのに、症状だけがよく似ているという点が厄介です。
今回は「新しい順」への並び替えで確認したうえで、見覚えのないフォローが残る場合は乗っ取りの巻き添えも疑い、パスワード変更や二段階認証まで確認するのが実務的な線引きです。
8. 知らぬ間にオンになっていた「クオリティフィルター」
9月19日、設定画面のスクリーンショットとともに「クオリティフィルターなんで知らぬ間にオンになってんの」という投稿が広がり、通知が来ない原因を探していたユーザーの間で共感を集めました。
この機能は新規登録や再インストールをしたアカウントでは初期状態でオンになる仕様で、勝手にオンになっていたという体感は思い込みではなく仕組み上ありえるものでした。
オフにして3日間試したところ改善したという報告がある一方、詳細フィルターやミュート設定、端末側の通知許可まで確認して初めて直るケースもあります。
迷惑な返信を防ぐためあえてオンのままにしている人もおり、通知が来ないことが必ずしも不具合とは限らないという視点も残りました。
8つの事例を1枚にまとめると
| 事例 | 数字 | 効いたもの |
|---|---|---|
| プロフィール投稿の間引き | 8月末から報告開始 | 「すべて」タブへの切替 |
| 予約投稿のアプリ実装 | 9アカウント中2つに先行表示 | 最新版への更新・時間経過待ち |
| いいねが消える | 9月6〜7日に複数アカウントで報告 | キャッシュ削除・時間を置いた再確認 |
| シャドウバン解除報告 | 該当投稿は9月9日だけで7,000いいね超 | Under the Hood(抽選制・条件付き) |
| Android「すべて」タブ消失 | 9月12日ごろから報告、iOS・ウェブは健在 | ウェブ版への切替 |
| DM通知だけ残る | 2025年5月から通算5回目の類似症状 | 再起動・アプリ更新・ブラウザ版 |
| フォロー数不一致 | 5月・7月に続き3回目(原因は毎回別) | 「新しい順」への並び替え |
| クオリティフィルター | 3日間の実験で改善報告 | フィルター・ミュート設定の一括確認 |
Shiritomo編集部の考察:明日からできることは3つ
8つ並べて見えてくるのは、7月のプロフィールUI刷新を境に、Xでは「見せ方」に関わる不具合が集中して起きていたという構造です。
予約投稿のように公式が仕様を説明した変更や、クオリティフィルターのように公式ヘルプに仕組みが載っている機能もありましたが、フォロー数・いいね・プロフィール表示・DM通知の不具合の多くは正式な説明が無いまま、エンジニア個人のリプライやGrokへの質問だけが手がかりでした。
SNS運用担当者が明日からできることは3つです。
第一に、数字が急に動いてもまず並び替えや再起動で表示バグかを確かめてから騒ぐこと。
第二に、DMやプロフィールなど単一の経路に重要な連絡を頼らず、ブラウザ版のような代替の確認手段を持っておくこと。
第三に、不具合が報告されていた時間帯の数値は、成果測定にそのまま使わないことです。
まとめ
この1ヶ月のXは、歓迎された変化よりも原因不明の不具合の方が圧倒的に多い月でした。
「公式の説明を待つ」ことを前提にしない心構えが、これからのX運用では欠かせなくなりそうです。
さらに深掘りしたい方へ
今回のクラスタでは扱いきれなかった記事の中にも、この1ヶ月Xで反響を集めたものがあります。







