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M365 Copilotは「ポンコツ」だったのか——GPT-5搭載で急変した企業AIの今

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年5月19日 更新
M365 Copilotは「ポンコツ」だったのか——GPT-5搭載で急変した企業AIの今

「Copilotって、ぶっちゃけ微妙じゃないですか?」

1〜2年前、そんなセリフを何度聞いたか分かりません。
実際、Microsoft 365 Copilotがリリースされた当初は「使えない」「解約した」という声が相次ぎ、ITmedia の記事でも「ポンコツから企業必須ツールへ急変した理由」というタイトルで特集が組まれるほど、評価の振り幅が大きなツールでした。

でも最近、その空気がガラっと変わっています。

GPT-5搭載で「別物」と言われるほど変わった

2025年8月、MicrosoftはM365 CopilotにGPT-5を搭載しました。
さらに2025年12月にはGPT-5.2、2026年3月にはChatGPT-5.3 InstantとChatGPT-5.4 Thinkingが利用可能になっています。

公式発表によれば、GPT-5はハルシネーション(誤情報の生成)が従来比で約20%減少し、総合的な賢さはGPT-4比で37%向上。
このアップデートを境に、Copilot の評価が劇的に変わりました。

X(旧Twitter)では、Microsoft 365の公式アカウントがこのように発表しています。

GPT-5がデフォルトモデルになり、「自動」「クイック応答」「Think Deeper」という3つの推論モードが選べるようになった——この変化を体感したユーザーから「別物になった」という声が相次ぎました。

大企業で「Copilotしか使えない」という現実

一方、企業現場では独特の事情もあります。
「大企業に入って驚いたこと——なぜかAIはCopilotしか使用許可がない」という投稿が5,000超のいいねを集めたのは記憶に新しいところ。

セキュリティやガバナンスの観点から、Microsoft 365 CopilotはエンタープライズのIT部門にとって「唯一認められたAI」になりやすい構造があります。
だからこそ、そのモデル品質の向上は、多くのビジネスパーソンにとって切実な意味を持ちます。

アクセンチュアは全世界74万3,000人の従業員にM365 Copilotを導入し、「ルーチンタスクが最大15倍速くなった」というデータを公表しています。
これはもはや”実験”の話ではなく、日常業務に組み込まれた現実です。

「胸を張って勧められる」に変わった理由

ITmedia が取り上げた座談会では、Microsoft MVPの専門家たちが「今は胸を張って勧められる」と語っています。
具体的に変わったのは何か。

まず、Edit with Copilotによる自然言語での文書編集が実用レベルに達しました。
WordやExcelで「この表をもっと見やすくして」「このメールをフォーマルな英文に変えて」といった指示が、ストレスなく通るようになっています。

次に、Researcher(調査エージェント)とCouncil(複数モデルの比較検討)といった新機能が加わり、単なる補助ツールから「考えるパートナー」への移行が進んでいます。

研究者の吉田大輝氏は、M365 CopilotのResearcherが大幅にアップグレードされた点について、「生成と評価を分離することでリサーチ品質を高める新しいマルチモデルアプローチ」と評価しています。

さらに深掘りしたい方へ

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まとめ

「ポンコツ」と呼ばれたM365 CopilotがGPT-5搭載を経て評価が激変したのは、モデルの進化が一線を超えたからです。
企業のAI導入において”唯一の選択肢”になりやすい構造を持つこのツールが本当に使えるようになった今、その恩恵が広がっていくのは必然かもしれません。