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人間対ロボット、10時間対決——Figure AIのインターンが192個差で勝った日

shiritomo | AI・SNS・話題のテック情報メディア by Hashout編集部 @shiritomoAI_jp 2026年5月19日 更新
人間対ロボット、10時間対決——Figure AIのインターンが192個差で勝った日

「これが人間が勝つ最後の瞬間だ」

2026年5月18日、Figure AIのCEOブレット・アドコック氏がそうツイートしました。
対決の結果を見て、笑いとも感慨ともつかない気持ちになった方も多いのではないでしょうか。

工場でリアルに生配信された「人間 vs ロボット」

Figure AIは5月17日から翌日にかけて、パッケージ仕分けチャレンジを生配信しました。
ルールはシンプルで、バーコードを検出してパッケージを拾い上げ、コンベアベルトに乗せるという繰り返し作業を10時間こなし続けるというものです。

対戦相手は社内インターンのAimeさんと、同社の第3世代ヒューマノイドロボット「Figure 03(F.03)」。

結果は——人間の勝利。
Aimeさんが12,924個(1個2.79秒ペース)、F.03が12,732個(1個2.83秒ペース)で、192個の差がつきました。

この対決は日本でも大きな反響を呼び、ITmediaやロボスタが詳細レポートを掲載しています。
海外メディアも即座に反応しました。

(英語ツイート訳: 「Figure AIが10時間ライブ配信の『人間vsマシン』対決を実施。
F.03ヒューマノイドロボットが大学生インターンのAimeとパッケージ仕分け競争を行い、人間が192個差で勝利した。
1個あたり2.79秒対2.83秒というスピードの差だった」)

この投稿はテック界隈で大きな注目を集め、「ロボットが途中で逆転した」という事実が多くの人を驚かせました。
Brett Adcock氏自身も「これが人間が勝つ最後」とコメントしています。

アドコック氏のXアカウントは普段からロボット開発の進捗を発信しており、今回の「最後の人間の勝利」という宣言はファンの間で大きな注目を集めました。

「休憩なし」のロボットが途中で逆転していた

この対決で見逃せないのは、試合の中盤の展開です。

Aimeさんはトイレ休憩を取りました。
当たり前のことですが、その間にF.03が逆転し、一時リードを奪ったのです。
最終的には人間が追い上げて勝利しましたが、「ロボットは休憩なしで24時間以上稼働できる」という事実は、この結果の解釈を大きく変えます。

アドコック氏の「これが人間が勝つ最後だ」という言葉は、冗談ではありません。
実際、Figure AIはこの対決の数日前から「Helix-02」システムを搭載したロボットによる24時間連続自律稼働テストを行っており、その結果を生配信していました。
24時間で28,000個以上を仕分けし、81時間の連続稼働では累計10万1,391個を処理したのです。

「製造業に革命」が具体的になってきた

Figure 03は体重90キロ、最大積載50キロの電動ヒューマノイドです。
AIモデル「Helix-02」で訓練されており、CES 2026でその製品版が発表されました。
今回の対決で披露したのは、指定された作業を繰り返す能力だけでなく、環境の変化に適応しながらバランスを保つ能力です。

日本ではすでに関連する動向も出てきています。
ファナックがGoogleと組んでフィジカルAIに参入するなど、「ロボットが人間と同じ作業フロアで働く」ことへの現実味が増しています。

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まとめ

今回の対決は、人間がギリギリ勝ちました。
でも「ロボットは休まない」という現実を突きつけられた対決でもありました。
「これが最後の人間の勝利」——アドコック氏のその言葉が、数年後に正確な予言だったと振り返られる日が来るかもしれません。