Once Human「禁断の島」配信、無料アップデートなのに海そのものが巨大な生物という仕掛け
海面にぽつんと立つ灯台が、触手を伸ばして船を襲ってくる。
サバイバルゲーム『Once Human』の新シナリオ「禁断の島」に出てくる「災厄の塔」は、灯台の姿をした怪物です。
10月22日に配信されたこの無料大型アップデートで、プレイヤーは陸地を飛び出し、自分で設計した船に乗って海へ出ることになりました。
すでに遊んでいる人も、これから触る人も、何が変わったのかを公式発表の内容から整理します。
先に結論をまとめると:
– 10月22日配信の無料アップデート「禁断の島」で、船を自由に設計・建造して海を探索する要素が追加された
– 海そのものが意思を持つ巨大生物「海墟の王」という設定で、約21日間のサーバー進捗イベントが進行する
– ハロウィン限定イベントと配信者参加型のサーバー企画「戯れ処2」が、同じ10月22日を起点に重なった
何が起きたのか
『Once Human』は中国NetEase Gamesと開発スタジオStarry Studioが手がける終末サバイバルゲームで、2024年のリリース以来、PC・PS5・Xbox Series X|S・iOS・Androidへとプラットフォームを広げてきました。
今回配信された「禁断の島」(英語名 Isles of Abyss)は、2024年の正式リリース以降で最大規模とされる無料アップデートです。
基本プレイ無料で一部ゲーム内課金ありという、これまでと同じ料金形態のまま、陸地が主戦場だったこれまでの『Once Human』に、丸ごと新しい海洋シナリオを積み増す形になりました。
配信にあたっては日本時間10月22日8時から約3時間のメンテナンスが実施され、作業後にそのままプレイできる状態になっています。
対応プラットフォームはPC・PS5・Xbox Series X|S・iOS・Androidの全機種で、クロスプレイとクロスプログレッション(進行データの共有)にも対応しているため、どの機種で始めてもキャラクターデータを引き継いで海へ出られます。
新シナリオの舞台になるのは、特徴の異なる5つの海域です。
各海域には「災厄の塔」と呼ばれる巨大な触手を備えた灯台型の怪物や、「迷い船」という漂流する沈没船が配置されていて、迷い船からは貴重な設計図や資源を回収できます。
そして全体を貫く設定が、海そのものが目覚めかけている巨大な生命体「海墟の王」であるという点です。
公式発表では、約21日間のシナリオが2段階(ステージ)で進行し、異常現象を浄化するとサーバー全体の進捗ゲージが上昇、ゲージが100%に達すると「海墟の王」への挑戦が解禁されるという、プレイヤー全員参加型の進行システムが説明されています。
公式発表だけでも要素は多いですが、実際にどこまで自由に遊べる仕組みなのかは、もう少し深掘りする必要があります。
調べて分かったこと
船はどこまで自由に作れるのか?
「禁断の島」の中心機能は船の建造です。
船底・船首・甲板・舷側・手すりといったパーツを個別に選んで組み合わせる方式で、同じ用途のパーツでも形や大きさが違うものが複数用意されています。
小型の帆船から始めて、海洋テクノロジーツリーを進めることで推進力をアップグレードしたり、大砲やハープーンを装備したりできるようになります。
甲板には自動で魚を獲る漁網、製錬炉、発電機、作業台まで積み込めるため、船そのものが移動式の生産基地になる設計です。
行き着く先が「シー・フォートレス」と呼ばれる巨大な移動式海上拠点で、個人の小舟からチーム単位の拠点船まで、プレイスタイルに応じて造り分けられる作りになっています。
新しい装備アイテムにも、この海洋シナリオらしいトレードオフが仕込まれています。
「リバースタイム・レインコート」は、時間を狂わせる特殊な気象「タイムレイン」の効果を無効化できる一方で、着用中は移動速度がわずかに落ち、耐久度を消費し続ける仕様のようです。
防御力と機動力を単純に両取りさせず、常に何かを差し出させる作りは、このゲームが一貫して採用してきたサバイバル要素の延長と言えます。
海中探索用の「シャークダイビングスーツ」も、新しい海域を潜るための専用装備として追加されました。
なぜ「海そのものが怪物」という設定にしたのか?
『Once Human』はもともと、星屑(スターダスト)に汚染された終末世界を舞台にするゲームで、異形の怪物や異常現象を浄化しながら拠点を発展させる流れを軸にしてきました。
陸地のコンテンツをひとまず広げ切ったあとに持ってきたのが、海という新しいフロンティアです。
しかも単に「海の見た目をした新マップ」ではなく、海自体を一つの意思ある生命体として設定した点が、これまでの拡張とは毛色が違います。
灯台や沈没船のような見慣れたモチーフを、怪物の一部として再解釈するやり方は、既存の世界観を壊さずにスケールだけを一段階上げる手法として機能しているようです。
ちょうど2026年8月26日にはPS5・Xbox Series X|S版が配信され、全世界の登録者数が3000万人を超えたと報じられていました(参考記事は末尾に掲載)。
クロスプレイ・クロスプログレッション対応が徹底されているのも、コンソール勢を取り込んだ直後だからこそ、プラットフォームの壁をできるだけ感じさせない設計にする必要があったためと見ることができます。
ハロウィンと配信者イベントが重なったのはなぜ?
「禁断の島」の配信に合わせて、期間限定イベント「ハロウィンワンダーナイト」もサーバー時間10月22日から11月11日まで開催されています。
ブラインドボックスの開封やジャック・オ・ランタンの栽培といった季節イベントが、新シナリオと同時に走る形です。
さらに同じ10月22日を起点に、個人VTuberの紅戯らるさんが主催する配信者参加型サーバー企画「戯れ処2」(ハッシュタグ #TMDOH2)が始まりました。
約70名以上の配信者・VTuberが参加し、舞台は配信直後の「禁断の島」そのものという構成です。
前回に続く第2弾で、サーバー内の出来事をフィクションとして扱うことや誹謗中傷の即時BANといったルールが設けられています。
新シナリオの配信日・季節イベント・配信者企画を同じ日に揃えるのは、運営側が一度の盛り上げどころに複数の入り口を重ねる、ライブサービス型ゲームによくある進行の組み方です。
Shiritomo GAME編集部の考察
今回の作りで注目したいのは、「海墟の王」をめぐる21日間・サーバー全体参加型という進行方式です。
期間限定の協力目標はソロ専任のプレイヤーを置いていきがちですが、個々の浄化行動がサーバー全体のゲージに積算される設計なら、毎日少しずつ触るだけでも進捗に貢献できます。
これは短時間しか遊べない層の離脱を防ぎながら、21日という区切りで次の更新サイクルへ自然に誘導する、運営側の継続率対策として読めます。
船の建造という作業コストの高い要素を無料アップデートの看板に据えたのも、コンソール勢を取り込んだ直後に「無料でもここまで作り込む」姿勢を見せる狙いがあったのではないでしょうか。
まとめ
『Once Human』の無料大型アップデート「禁断の島」は、海そのものを巨大な生命体として描き、船の建造という手間のかかる要素を軸に据えた拡張でした。
ハロウィンイベントと配信者企画が同じ10月22日に重なったことも含め、運営側が一度の節目に複数の仕掛けを集中させる作りが見えてきます。
全プラットフォーム対応のクロスプレイ環境が整っている今、どの機種から入っても同じ海に出られる点は、これから始める人にとって参入障壁の低さにつながりそうです。
さらに深掘りしたい方へ
公式の発表内容は以下でも確認できます。
