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広告にイラストレーターの名前を入れたら「誰が描いたか」が伝わった——デザイナーの提案がSNSで1.7万いいねを集めた理由

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年5月14日 更新
広告にイラストレーターの名前を入れたら「誰が描いたか」が伝わった——デザイナーの提案がSNSで1.7万いいねを集めた理由

フリーランスデザイナーのトミナガハルキさんが、Xにこんな投稿をしました。
「広告やポスターに、使用イラストのイラストレーター名をクレジットとして入れる提案をクライアントにしたら快諾してもらえた」——。
それだけのことなのに、1日で17,000いいね超、280万ビューを記録しました。

なぜこれほど反響が広がったのか、気になって深掘りしてみました。

「名前が出ない仕事」が当たり前だった業界に変化の兆し

クリエイティブ業界では長らく、広告に使われたイラストのクレジットは省略されるのが「普通」でした。
クライアントの企業名は大きく載るのに、制作したイラストレーターの名前はどこにもない。

Xでは反応を寄せたイラストレーターたちの声が印象的でした。
「誰が描いたかわからない不満がずっとあった」「企業側も信頼アピールになるはずなのに、なぜやらないのかと思っていた」という声が次々と届きました。

この投稿は「これまでの商慣行への静かな異議申し立て」として受け取られ、イラスト業界全体でクレジット表記を促進する流れが生まれつつあるという受け止め方も広がっています

AI時代に「人が描いた」証明がなぜ重要か

背景にあるのは、生成AIイラストの急速な普及です。
2025〜2026年にかけて、SNS広告に使われるビジュアルにAI生成素材が混入するケースが増えています。
見た目では人間の手描きと区別がつかないものも多い。

この状況で、「このイラストは人間のクリエイターが描いた」という証明として機能するのがクレジット表記です。
企業にとっては信頼の担保、クリエイターにとっては仕事の実績と認知度向上につながります。

著作権の観点からも意義があります。
文化庁は2024年3月に公表した「AIと著作権に関する考え方について」で、AI生成物が著作物として認められるかはプロンプトの工夫や試行錯誤など人間の「創作的寄与」の有無で判断されるとの考え方を示していますが、クレジット表記の有無を基準とする記述はありません。

SNSマーケティングの文脈での活用

クリエイター名を載せることは、ブランドのSNS運用にも直接的なメリットをもたらします。

まず、イラストレーター本人がそのクリエイティブを自分のSNSでシェアしやすくなります。
フォロワーを持つクリエイターがシェアすれば、広告のオーガニックリーチが自然に広がります。
いわばクリエイターをマイクロインフルエンサーとして活かす仕組みです。

次に、「誰が作ったか」への関心が高いZ世代・ミレニアル世代の共感を得やすくなります。
ブランドの「透明性」を示すアクションとして、SNS上での好意的な反応につながることも期待できます。

「誰が作ったか」を開示することが、ブランドの誠実さを示すシグナルになる時代になりました。

さらに深掘りしたい方へ

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まとめ

「広告にイラストレーター名を入れる」というシンプルな提案が1.7万いいねを集めたのは、長年の業界慣行への積もった不満とAI台頭への危機感が重なったからです。
SNS運用担当者は、次にクリエイターと協働するとき、クレジット表記を「当たり前のこと」として取り入れてみることをおすすめします。

【訂正】(2026年8月21日)
公開当初の記述に誤りがありました(文化庁は2024年以降、AI生成物と人間の創作物の区別を重視する方針を示しており、クレジット表記がある作品は「人間の創作」として扱われやすいとされている)。
一次情報を確認したところ文化庁が2024年3月に公表した「AIと著作権に関する考え方について」(文化審議会著作権分科会法制度小委員会)を確認したところ、AI生成物の著作物性は『創作意図』と『創作的寄与』(プロンプトの分量・内容、試行回数、複数生成物からの選択など、生成プロセスにおける人間の関与)で判断するとされており、公開後のイラストへのクレジット表記の有無を『人間の創作』該当性の基準とする記述は存在しない。
記事の記述は文化庁の実際の判断基準と食い違うため訂正が必要。
該当箇所を修正しています。
読者のみなさまにお詫びして訂正いたします。