Pixel 11、発売2ヶ月で分かったこと――日本のスマホOSシェアはAndroidが逆転中
2026年8月20日、Googleの新型スマートフォン「Pixel 11」シリーズが発売されました。
12GB+256GBモデルの価格は13万6800円。
発売からすでに2ヶ月が経ち、日常的に使い込んだ人の実感が見えてくる頃合いです。
スマホの買い替えを考えている人にとって気になるのは、発表会のスペック表だけでは分からない「実際のところどうなのか」のはずです。
そしてこの2ヶ月の間に、日本のスマートフォン市場そのものでも見過ごせない変化が起きていました。
先に結論をまとめると:
- Pixel 11は12GB+256GBモデルが13万6800円から、Google公式発表によればTensor G6チップでオンデバイスAI処理を最大3.5倍高速化
- 対象の古いPixel(3〜5)を持っていれば、Googleフォトの容量無制限バックアップは2026年現在も有効
- 2026年8月のMMD研究所調査では、国内スマホOSシェアはAndroidが54.1%とiPhoneの45.6%を上回っている
Pixel 11で何が変わったのか
Pixel 11シリーズは「Pixel 11」「11 Pro」「11 Pro XL」「11 Pro Fold」の4モデル構成で、8月12日に予約受付が始まり、8月20日に発売されました。
無印のPixel 11は12GB RAM、ストレージは256GB/512GBの2種類、ディスプレイは6.3インチ120Hz OLED(解像度2424×1080)、バッテリー容量は4985mAhです。
搭載チップはGoogle製の最新SoC「Tensor G6」。
Google公式発表によると、TPU(AI処理専用の演算ユニット)の計算能力を50%高め、オンデバイスで動くAI機能を最大3.5倍速く処理しながら、消費エネルギーは最大3.5分の1に抑えているといいます。
セキュリティ面では専用チップ「Titan M3」を搭載し、本体デザインでは前モデルより薄くなったカメラバーが外観の変化点です。
価格・スペックの骨格はここまでです。
ここから先は、2ヶ月という時間が経ったことで初めて見えてきた2つのポイントを掘り下げます。
調べて分かったこと
なぜ「日本はiPhoneが主流」のイメージが崩れつつあるのか?
MMD研究所が2026年8月1〜6日に実施した調査(18〜79歳の男女4万人のうち、メイン端末機種を把握している3万4838人分のデータを使用)によると、国内のスマートフォンOSシェアはAndroidが54.1%、iPhoneが45.6%でした。
同研究所の2月調査(18〜69歳対象)と比べると、Androidは3.3ポイント増、iPhoneは3.4ポイント減。
調査対象の年齢層を広げたことがAndroid増加に影響した可能性も指摘されていますが、それでも差が開いた方向は変わりません。
世界全体で見るとAndroidが7割・iOSが3割弱という構図の中、日本だけは長らくiPhoneが優勢という「逆転現象」が続いてきました。
その前提そのものが揺らぎつつある、というのが2026年の状況です。
年代別では10代・20代の人気機種上位はiPhoneシリーズが占める一方、30代の上位にはAQUOSやXperia、Google PixelといったAndroid勢も複数名を連ねています。
Pixel 11は、Googleが自ら設計・販売する「素のAndroid」を体現する機種です。
Android比率が増えている今の日本市場で、純正Android機がどう選ばれていくかは、今後の端末選びの前提を変えるかもしれません。
中古の古いPixelでも使える「Googleフォト無制限」という裏ワザ
Pixel 11を検討する過程で見過ごされがちなのが、Googleが過去に導入した「写真の保存容量無制限」特典です。
対象になるのは日本で発売された「Pixel 3」から「Pixel 5」までの機種で、Googleフォトアプリの「バックアップ」機能で「節約画質」(元の画質よりファイルサイズを抑えた保存形式)を選べば、アップロードした写真・動画がGoogleアカウントのストレージ容量にカウントされません。
次に発売された「Pixel 5a」以降はこの特典が廃止されているため、対象は3機種に限られます。
つまりPixel 11を新しいメイン機として使いながら、写真の保存先としては中古で手に入るPixel 3〜5を「無制限のフォトアルバム専用機」として併用する、という使い方が今も成立します。
スマホの写真や動画がどんどん増えて保存先に困るという悩みは、機種が変わっても形を変えて残り続けるものです。
Googleフォトの容量不足に悩んだときは、こうした旧機種の特典を思い出す価値があります。
Shiritomo GADGET編集部の考察
Pixel 11のスペック自体は、価格帯なりの順当な進化です。
むしろ注目すべきは、この製品が置かれている市場環境の変化だと考えます。
Androidが国内シェアで優位に転じたタイミングは、Googleが「素のAndroid」を自社ブランドで売り込む上で追い風になり得ます。
これまでiPhone一強だった日本市場では、Android陣営はサムスンやシャープなど各社がシェアを奪い合う構図でしたが、Googleが自社設計の強みを前面に出せば、その中で独自のポジションを築く余地が広がります。
一方で「素のAndroid」という立ち位置は、日本メーカーが力を入れてきたおサイフケータイ対応やカメラのチューニングといった「現地最適化」との差別化でもあります。
Googleフォトの旧機種優遇のような、長期ユーザーを囲い込む仕組みを持つ会社がシェアを伸ばす局面は、他のメーカーにとっても参考になる動きでしょう。
まとめ
Pixel 11は発売2ヶ月が経ち、スペックの新しさだけでなく、日本のスマホ市場でAndroidがじわじわ存在感を増すという大きな流れの中に位置づけられる機種になってきました。
古いPixelを持っている人は、Googleフォトの無制限特典も合わせて見直してみる価値があります。
