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「初めて見ました」続々――山形の冬至かぼちゃ、あずきと一緒に煮るのは厄除けのため

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年10月21日 更新
「初めて見ました」続々――山形の冬至かぼちゃ、あずきと一緒に煮るのは厄除けのため

かぼちゃと、あずき。
1枚の皿の上で寄り添う2つの食材に、「初めて見た」「え、全国区かと思ってた」という驚きの声が相次ぎました。

投稿したのは、山形県の防災用品店の公式アカウント「にしや」(@ENJOYBOUSAI)。
地元では当たり前の冬至の献立が、他地域では見慣れないものだったという戸惑いから始まった投稿です。
自社や自分の地域の「当たり前」が、SNSではどう受け取られるかを考えるきっかけになる出来事でもあります。

先に結論をまとめると:
– 山形県の防災用品店アカウントが投稿した冬至かぼちゃの写真に、8,000件超の「いいね」と1,400件超の引用が集まった
– かぼちゃとあずきを一緒に煮る「いとこ煮」は、東北・北海道など一部地域に伝わる冬至の献立
– かぼちゃで栄養を、あずきで厄除けを――という2つの意味が込められている

かぼちゃとあずきの一皿に、8,000件超の「いいね」

投稿は10月21日の朝に公開されました。
皿に盛られた、かぼちゃとあずきを一緒に煮た料理の写真とともに、こうつづられています。

「これを他のSNSでアップしたら、初めて見ました!のコメントが多発して戸惑っている私は、山形県民。」。
この一文に、インプレッション(投稿が表示された延べ回数)38万回超、いいね8,278件、引用1,437件、リプライ811件という反響が集まりました。
投稿者自身も驚くほどの広がりです。
ただ、この料理そのものは山形の「珍しい創作料理」ではなく、古くから伝わる冬至の献立でした。

かぼちゃ「だけ」ではなかった――「いとこ煮」というならわし

なぜ、あずきを一緒に煮るのか?

冬至にかぼちゃを食べる風習自体は、全国的に広く見られるものです。
かぼちゃは保存が利くうえに栄養価が高く、冬を乗り切るための知恵として根づいてきました。
これに対し、かぼちゃとあずきを一緒に煮る食べ方は、東北地方(秋田・山形が中心)や北海道、北陸の一部などで伝わる、より地域性の強い献立です。
あずきの赤い色には古くから厄除け・魔除けの意味があるとされ、「かぼちゃで栄養を、あずきで厄除けを」という2つの願いを1つの鍋に込めた料理だと考えられています。

北海道在住とみられるユーザーからも、同様の食習慣を伝える引用がありました。

「いとこ煮」という名前の由来は?

この料理は「いとこ煮」とも呼ばれます。
ただし「いとこ煮」という名称自体は全国各地にあり、石川県や山口県など、かぼちゃとあずき以外の組み合わせで作られる地域もあるため、名前と中身が必ずしも一致しない点には注意が必要です。
名前の由来としてよく紹介されるのは、煮えにくい食材から順に「追い追い(おいおい)」入れていくことが、「甥(おい)・姪(めい)」から「いとこ」を連想させた、という説です。
ただしこれは広く語られている一説であり、学術的に確定した由来ではありません。

なぜ地域によって驚きの差が出るのか?

引用の中には、秋田県在住とみられるユーザーからの投稿もありました。

このように東北・北海道の複数のユーザーから同じ料理を食べる文化があると伝える反応がある一方、投稿への引用の多くは「初めて見た」「山形だけなの?」という驚きの声でした。
かぼちゃ単体で冬至を迎える地域が全国的に多数派であるために、あずきを加える東北・北海道の献立が、他地域の人には新鮮に映ったのだと考えられます。

Shiritomo編集部の考察:「売り込まない投稿」が広がりを生んだ

今回の投稿で興味深いのは、投稿主が防災用品を扱う企業アカウントでありながら、商品の宣伝を一切含んでいない点です。
防災用品店が「楽しい・オシャレ・おいしい」をテーマに掲げている企業であることを踏まえると、今回の投稿は商品ではなく「地域の暮らし」そのものを伝えた一例だと言えます。

企業アカウントの運用において、売り込み色の強い投稿よりも、担当者自身の暮らしや地域性に根ざした等身大の投稿の方が広く拡散することは珍しくありません。
ブランドの世界観と直接の宣伝文句を切り離し、「なぜこの会社がこの話題を発信しているのか」が後から伝わるくらいの距離感を保つことが、結果としてアカウントへの好意的な印象につながるのではないでしょうか。

まとめ

かぼちゃとあずきを一緒に煮る「いとこ煮」は、山形だけの珍しい料理ではなく、東北・北海道の一部に伝わる冬至の献立です。
「当たり前」だと思っていた地域の習慣が、他地域では新鮮に映るという今回の出来事は、暮らしに根ざした情報発信の強さを改めて示しています。

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