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KADOKAWAとはてな、AI小説執筆支援ツール「RIKU」を公開

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年7月31日 更新
KADOKAWAとはてな、AI小説執筆支援ツール「RIKU」を公開

「物語を書くのは、あなた。
その隣に相棒を。」——KADOKAWAとはてなが2026年7月30日に発表した新サービス「RIKU」に添えられたコピーです。
AIが小説そのものを書くのではなく、書き手のそばで発想整理や校正を手伝う立ち位置を、最初からはっきり打ち出しています。

Web小説サイト「カクヨム」を共同運営してきた両社が、今度はエディタそのものにAIを組み込んできました。
クローズドβテスト(正式公開前に人数を限定して試してもらう期間)の参加者募集が始まると、Xでは1000件を超える「いいね」が付き、告知の投稿は18万回以上表示されています。

AI活用に関心がある人からすると、「AIが代筆するのか、それとも人の手を支えるだけなのか」という線引きがどこにあるのか気になるところです。
この記事では、RIKUの機能や募集条件、開発の狙いを一次情報から整理し、実際のところどんなツールなのかを確認していきます。

先に結論をまとめると:
– RIKUはAIが物語を代わりに書くのではなく、設定づくりや校正・校閲を支援する「執筆の伴走役」です
– クローズドβテストは18歳以上が対象で、応募締切は2026年8月17日(月)23時59分、Windows・Mac・スマホ・タブレットに対応しています
– 執筆した作品はAIの学習には利用しないと明記されており、書き手側の権利を意識した設計になっています

Xで1000いいね超、告知が広がった理由

今回話題になっているのは、ファミ通の公式アカウントが投稿した告知ツイートです。
「小説を書くのは“あなた自身”、AIが発想の整理や設定の構築、校正・校閲を支援するサービス」という一文とともにCBT(クローズドβテスト)参加者の募集を伝えており、この投稿だけで1048いいね、441件のリツイート、121件の引用ツイートを集めています。

引用ツイートの多さからも、「AIが小説を書く」ではなく「AIが書く人を支える」という設計に対して、賛否も含めた反応が広がっている様子がうかがえます。
ただ、告知文だけでは具体的にどこまでAIが手伝ってくれるのか、応募条件はどうなっているのかまでは分かりません。
そこで公式リリースや報道記事から一次情報を確かめてみました。

調べて分かったこと

RIKUは具体的に何をしてくれるのか?

はてなの公式プレスリリースや各メディアの取材によると、RIKUが担うのは主に次の4つです。

  • ストーリー・キャラクター・世界観といった「設定」を、ユーザーとの対話を通じて整理する
  • 執筆中に参照できる資料としてまとめておく
  • 展開に迷ったときにAIと一緒に次の流れを考える
  • 完成した原稿に対して校正・校閲・レビューを行う

重要なのは、RIKUは物語そのものを生成しないという点です。
あくまで「書くのはユーザー自身」で、AIは編集者のように伴走する役回りに徹しているようです。
KADOKAWAが長年、担当編集者として作家に向き合ってきた経験を、より多くの書き手に届けようとする試みだと説明されています。

なぜKADOKAWAとはてなが組んだのか?

両社は2016年にWeb小説サイト「カクヨム」を共同開発して以来、パートナーシップを続けてきました。
今回のRIKUは、そのカクヨムとは別サービスとして位置付けられており、直接統合されるかどうかは現時点で明言されていません。
KADOKAWA側が持つ編集知見と、はてなが培ってきたUGC(ユーザー投稿型コンテンツ)サービス開発のノウハウを組み合わせた取り組み、という位置づけのようです。

開発陣は「AIが創作する世界を目指すのではなく、一人ひとりが心を動かす物語を書く創作者が少しずつ増えていく世界を目指したい」といった趣旨のコメントを出しており、新人作家を増やしたいという狙いが前面に出ているのが特徴です。
書きたい気持ちはあっても一歩を踏み出せずにいた人の背中を押すことを意識しているようです。

参加するにはどうすればいいのか?

クローズドβテストの参加条件は次の通りです。

  • 対象:小説を書いている、あるいは書いてみたい18歳以上の人
  • 応募締切:2026年8月17日(月)23時59分
  • 必要なもの:無料のGoogleアカウント(応募多数の場合はウェイトリスト登録になる可能性があります)
  • 対応環境:Windows、Mac、スマートフォン、タブレット

幅広い端末に対応している点は、隙間時間にスマホでアイデアを整理し、腰を据えてPCで書き進める、という使い方も想定されているのかもしれません。

作品はAIの学習に使われてしまうのか?

創作系のAIツールをめぐっては「入力した文章が無断でAIの学習データにされるのでは」という不安がつきまといます。
この点についてRIKUは、ユーザーが作成・入力した作品をAIの学習には利用しないと明記しています。
生成AIと創作活動の間で摩擦が起きやすい論点にあらかじめ答えを用意している格好で、書き手側の警戒感に配慮した設計だと言えそうです。

Shiritomo編集部の考察:注目すべきは「代筆させない」設計思想

SNS上でのAIツール告知は、「これさえあれば誰でも創作できる」という全能感を打ち出すものが多い中、RIKUは逆に「AIは物語を書かない」という制約を前面に押し出しています。
この引き算の設計は、拡散の観点でも興味深いポイントです。
今回のファミ通の投稿に121件もの引用リツイートが付いているのは、単純な好意的反応だけでなく、「本当にAIが書かないのか」「校正の精度はどうなのか」といった検証したくなる要素を含んでいるからではないでしょうか。

過去にもAI生成コンテンツが投稿プラットフォームのランキングを席巻し、既存の書き手から反発を受ける事例が繰り返されてきました。
RIKUが「学習データに使わない」「代筆はしない」という2点をあらかじめ明言しているのは、そうした軋轢を先回りして避けようとする姿勢の表れとも読めます。
AI活用サービスを企画・発信する立場の人にとっては、機能訴求だけでなく「AIに何をさせないか」を明確に打ち出すことが、ユーザーの信頼獲得と話題化の両方に効いてくる事例として参考になりそうです。

まとめ

RIKUは、AIが小説を代筆するのではなく、設定づくりや校正・校閲で書き手を支える「相棒」として設計されたツールです。
クローズドβテストは8月17日締切で応募でき、作品がAI学習に使われない点も明記されているため、AI活用に慎重な書き手にとっても試しやすいサービスと言えそうです。

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