「NotebookLM」の名前が消える日——3000万人が使うツールがGeminiの傘下に
3年前、Googleの実験プロジェクトとしてひっそり生まれたツールがあります。
名前は「NotebookLM」。
地味な名前ながら、資料を読み込ませて要約させたり、音声解説を作らせたりする独特の使い方が評判を呼び、気づけば3000万人以上、60万を超える組織が使うサービスに育っていました。
その「NotebookLM」という名前が、2026年7月16日をもって姿を消しました。
新しい名前は「Gemini Notebook」。
単なる改名にとどまらず、コード実行機能の追加など中身にも手が入っています。
AIで資料整理やリサーチをしている人にとっては、明日から呼び方もアクセス方法も変わる話です。
先に結論をまとめると:
– Googleは2026年7月16日、「NotebookLM」を「Gemini Notebook」に名称変更したと発表した
– Geminiアプリや検索からアクセスしやすくなり、コードを直接実行してデータ分析までできる新機能が追加された
– 過去のリンクや共有ノートブックは自動転送されるため、既存ユーザーの作業は途切れない
何が起きたのか——「実験プロジェクト」がGeminiブランドの仲間入り
Googleの公式発表によれば、NotebookLMはもともと同社の実験的な取り組みとしてスタートしたプロダクトでした。
それが3年の間に、資料の要約や音声解説(アップロードした資料をポッドキャスト風に読み上げてくれる機能)といったユニークな使い方で支持を広げ、月間3000万人以上、600社以上の組織が利用する規模にまで成長しています。
この動きは日本のAIウォッチャーの間でも素早く伝わりました。
Google、「NotebookLM」を「Gemini Notebook」に改称 複雑なタスクにも対応 https://t.co/UZAm9ocRCQ
— CNET Japan (@cnet_japan) 2026年7月16日
「NotebookLM」というプロダクト名に慣れ親しんでいたユーザーからは、名前が変わったこと自体への反応も見られました。
名前が変わりました📣
— 白井敬祐 / 公認会計士くろい (@Kuroi_CPA) 2026年7月16日
NotebookLM→Gemini Notebook https://t.co/Bryfi8LOuC
名前が変わっただけなら小さなニュースで終わりそうですが、実はGoogleの発表を読み込むと、単純な改称以上の変化が仕込まれていることが分かります。
調べて分かったこと
なぜ今、名前を変えたのか?
Google公式ブログの説明では、Gemini Notebookという名前のほうが「language model」という専門用語を含む旧名より親しみやすく、Geminiという主力ブランドとの結びつきを明確にする狙いがあるとしています。

これはGoogleがこれまでも繰り返してきたパターンです。
実験的なプロジェクトとして小さく始まったサービスが、一定の規模に育った段階でGeminiという統一ブランドの傘下に入る——今回のNotebookLMも、そうした「卒業」の1つと位置づけられています。
海外メディアのTechCrunchも、これを「Googleの改名ラッシュの続き」と表現しました。
具体的に何が変わるのか?
名称変更と同時に、Gemini Notebookにはノートブックごとに専用の「クラウドコンピュータ」環境が用意されるようになりました。
これにより、アップロードした資料をもとにコードを実行し、より踏み込んだデータ分析やグラフ作成までこなせるようになります。
この機能はまずPro(Google AI Proなど上位プラン)ユーザー向けに順次展開される予定です。
さらに、ノートブックの内容がGeminiアプリやGoogle検索とも同期されるようになる計画も明かされています。
これまでNotebookLM単体で完結していた作業が、Googleの他サービスとまたいで使えるようになっていく方向性です。
今まで使っていたユーザーはどうなるのか?
気になるのが、既存ユーザーへの影響です。
Google Workspace公式のアップデート情報によれば、これまで発行されていたNotebookLMの共有リンクやユーザーがブックマークしていたURLは、自動的にGemini Notebookへ転送される仕組みになっています。
名前が変わったからといって、過去に作成したノートブックが使えなくなったり、リンク切れが起きたりする心配は基本的にないと案内されています。
Shiritomo編集部の考察:ツール名より「使い続けられるか」を見る視点を
今回の改称は、単なるブランディングの話に見えて、SNS運用やAI活用の現場で押さえておきたいポイントを含んでいます。
1つは、Googleのプロダクト統合の動きが今後も続くだろうという点です。
実験的なツールとして始まったサービスが軌道に乗ると、Geminiブランドへ吸収されていく——このパターンを知っておけば、今後似たような改称が起きても慌てずに済みます。
もう1つは、コード実行機能の追加という中身の変化です。
NotebookLMはこれまで「読み込んだ資料を要約・整理するツール」という印象が強かったですが、コードを書いて実行できるとなると、データ分析や簡単な自動化まで担える存在に近づきます。
日常的にリサーチ業務でAIを使っている人ほど、この機能追加は業務フローの見直しを検討する材料になるはずです。
実際に手元の資料でコード実行機能を試してみて、どこまで任せられるか確かめておくのがよさそうです。
まとめ
「NotebookLM」の名前は消えましたが、サービスの中身はむしろ拡張され、Geminiエコシステムの一員として進化を続けています。
名前ではなく機能の変化にこそ注目したいニュースです。
