イヤホン 耳にかけるとコードノイズが消える「シュア掛け」、正しいやり方と選び方
有線イヤホンのコードが頬や服にこすれて立てる「ガサガサ」という音には、オーディオの世界で呼び名がついています。
タッチノイズ、専門的にはマイクロフォニックノイズ(ケーブルの振動や摩擦がそのまま音として耳に伝わってしまう現象)と呼ばれるものです。
この音を抑える方法として古くから知られているのが、ケーブルを耳の上から回して装着する「シュア掛け」というやり方。
有線イヤホンを使ったことがある人なら身近な悩みのはずですが、直し方を知らずに買い替えてしまう人も少なくありません。
この記事では、耳掛けでノイズが減る理由と、安価なワイヤレスイヤホンを選ぶ・使い続けるときに知っておきたい注意点を整理します。
先に結論をまとめると:
– コードの「ガサガサ音」はタッチノイズと呼ばれる現象で、ケーブルを耳の上から回す「シュア掛け」で軽減できます
– 3COINSの液晶ENCワイヤレスイヤホン(税込4,180円)のように、低価格でも通話ノイズ軽減機能を備えたモデルが実在します
– ワイヤレスイヤホンの防水規格は洗濯機の洗剤・回転までは想定しておらず、洗うと故障のリスクが高くなります
何が起きたのか
有線イヤホンのコードノイズは、歩くたびにケーブルが服にこすれて鳴る、昔からある小さな悩みです。
オーディオ機器メーカーのラディウス(radius)などは、公式サイトでこの現象に「タッチノイズ」という名前を付け、対策として耳に掛ける装着方法を案内しています。
発端は、プロ向けモニターイヤホンで知られる米メーカー・SHURE(シュア)の装着スタイルで、ケーブルを一度耳の後ろへ回してから下ろす方法が「シュア掛け」と呼ばれるようになりました。
手法自体は昔からあるもので、急に生まれた裏技ではありません。
いっぽうで、イヤホン本体の価格帯は年々広がっており、充電ケースに液晶画面を付けた数千円台のワイヤレスイヤホンのような製品も登場しています。
ただ、安さと機能、そして故障したときの対応がどこまで両立しているのかは、個別に確認しないと分かりません。
そこで、耳掛けの効果の仕組みと、格安イヤホンを選ぶ・使い続ける際の注意点を調べてみました。
調べて分かったこと
なぜ耳に掛けるとコードノイズが消えるのか?
ラディウスの解説によれば、タッチノイズはケーブルが服などにこすれたときに起きる音で、特にカナル型(耳栓のように耳穴に入れるタイプ)のイヤホンで伝わりやすいとされています。
耳に掛けて装着すると、ケーブルが顔に触れなくなるため、雑音が耳に伝わる頻度そのものが減ります。
さらに耳の上という固定点が一つ増えることで密閉性が上がり、運動時にもズレにくくなる利点があるそうです。
ケーブルの通り道を変えるだけで、振動の伝わり方自体が変わるというのが、この装着法の仕組みです。
SHUREのモニターイヤホンがこの掛け方を採用していたことから「シュア掛け」と呼ばれるようになりましたが、対応するケーブルの長さ・硬さがあれば、メーカーを問わず多くの有線イヤホンで試せます。
3,000円台・4,000円台の格安ワイヤレスイヤホンは何が違うのか?
低価格帯でも機能が充実したモデルは実在します。
3COINSが2025年4月に発売した「液晶ENCワイヤレスイヤホン」は税込4,180円で、充電ケースの液晶画面に電池残量を4段階で表示でき、周波数を自動で切り替える機能や、通話時の環境音を抑えるENC(環境ノイズキャンセレーション:周囲の雑音を打ち消して声を聞き取りやすくする機能)を搭載しています。
USB Type-C充電に対応し、再生時間は約4時間です。
数百円の製品が並ぶ100円ショップ系列の中では、機能を絞らずに詰め込んだモデルと言えます。
ただし、低価格帯の製品はブランドごとにアフターサポートの手厚さが異なります。
片方だけ故障・紛失したときに単品で交換できるかどうかは、メーカーの保証ポリシーに左右されるため、購入前に確認しておきたいポイントです。
片耳だけ壊れたとき、買い替えるしかないのか?
大手メーカーの製品であれば、片方だけの交換に対応していることがあります。
Appleは公式サポートページで、AirPodsが故障・紛失した場合に左右どちらか一方だけの交換品を注文できる仕組みを用意しており、保証の対象外であれば有償での対応になると案内しています。
一方、無名に近い格安モデルでは片耳だけの部品供給自体が用意されていないことが多く、故障すれば本体ごと買い替えになりやすいのが実情です。
購入前に「片方だけ壊れたときどうなるか」を確認しておくと、長く使うイヤホン選びの判断材料になります。
イヤホンを洗濯してしまったら、復活させられるのか?
ワイヤレスイヤホンには「IPX◯」という防水等級(水やほこりへの耐性を示す国際規格)を表示している製品が多くありますが、ラディウスの解説では、この等級は水しぶきや一時的な水没を想定したもので、洗濯機の洗剤や回転の力までは守ってくれないと指摘されています。
内部に水分が残ったまま使用すると回路がショートしたり、洗剤などの成分が振動板(ダイアフラム)を傷めたりする恐れがあるためです。
ポケットに入れたまま洗濯してしまったときは、防水表示があっても過信せず、できるだけ早く電源を切り、しっかり自然乾燥させてから動作を確認するのがよさそうです。
Shiritomo GADGET編集部の考察
シュア掛けというやり方自体に新しさはありませんが、Google広告のキーワードプランナーによると2026年9月時点で「耳掛けイヤホン」は直近1カ月と12カ月平均の検索数がほぼ同じで、一時的なブームではなく年間を通して検索され続けているキーワードです。
有線イヤホンを使う人が、季節を問わず同じ悩みにぶつかっている証拠と言えるでしょう。
今回調べて気づいたのは、低価格帯の製品ほど「音質をどこまで削るか」より「液晶画面やENCのような分かりやすい差別化要素をどこに積むか」で勝負している点です。
3COINSの液晶モデルも、音の良さそのものより操作性の見える化で選ばれる設計に見えます。
価格が下がるほど故障時のサポートという見えにくい部分の差は広がりやすく、選ぶ側は価格と機能だけでなく「壊れたときどうなるか」まで見ておく必要がありそうです。
まとめ
イヤホンのコードノイズは、耳に掛けるという昔からの装着法でかなり軽減できます。
あわせて、安いワイヤレスイヤホンを選ぶときは機能の充実度だけでなく、洗ってしまったときの対処法や片耳故障時の交換可否まで含めて見ておくと、長く付き合える一台に近づくはずです。
さらに深掘りしたい方へ
耳に掛ける装着方法の詳しい解説はイヤホンの正しい付け方を紹介するラディウスのブログにまとまっています。
洗濯してしまったときの対処法はイヤホンを洗濯してしまった際の対処法(ラディウス)を参考にしてください。
3COINSの液晶ENCワイヤレスイヤホンの詳細はITmedia Mobileの紹介記事、AirPodsの片耳交換についてはApple公式のAirPods修理・交換サービスで最新の案内を確認できます。

