シグマ「fp2」発表、世界最小フルサイズに初のチルト液晶――11月11日発売
「ユーザーの予想に反して、とても使いやすくなっている」。
シグマの山木和人社長が、新型フルサイズミラーレス「fp2」の発表会でそう語りました。
実際に変わったのは中身だけではありません。
初代fpのユーザーが長年求めていた、ある部分も動くようになりました。
背面の液晶です。
シグマは10月23日、「fp」シリーズの新型「fp2」を正式発表しました。
世界最小クラスのフルサイズミラーレスという看板はそのままに、AFの速度からバッテリー、内蔵ストレージまで中身を総入れ替えしています。
コンパクトな一眼カメラへの乗り換えを考えている人には、見逃せない発表です。
先に結論をまとめると:
– シグマが「fp2」を10月23日に発表、価格はボディ単体34万6,500円で11月11日発売(予約は10月29日10時から)
– 初代fpには無かった可動式のチルト液晶(上90度・下45度)を初搭載し、位相差AFも高輝度時35%・低輝度時80%高速化
– 柔らかい描写が特徴の新レンズ「50mm F1.4 CL DG」も同時発表されたが、発売は2027年早春で価格は未定
何が起きたのか
シグマ公式は発表と同時に、フルサイズセンサーを積んだ世界最小クラスのボディに、本格的な撮影機能と拡張性を詰め込んだと紹介しています。
NEW: Sigma FP2
— SIGMA Japan (@Sigma_Japan) 2026年10月23日
Sigmaは、世界最小ボディに本格的な撮影機能と自在な拡張性を兼ね備えた『Sigma FP2』を発表します。初代fpシリーズのコンセプトをそのまま受け継ぎつつ、あらゆる機能を強化し“Small, Powerful, Adaptable”なカメラとして完成させました。… pic.twitter.com/T24Ql7Piih
発表直後にはカメラ関連の情報を発信するアカウントもこの話題を取り上げ、「シグマが『FP2』を正式発表しました」と投稿が広がりました。
シグマが「FP2」を正式発表しました。https://t.co/EX2STpziif pic.twitter.com/0mqT76hu9W
— とるなら (@FukuiAsobiWeb) 2026年10月23日
発表会では、サイズこそ初代fpを踏襲しながら中身はほぼ総入れ替えになったと説明されています。
では具体的に何が変わったのか、一次情報で確認してみました。
調べて分かったこと
なぜ今、チルト液晶に踏み切ったのか
初代「SIGMA fp」は、フルサイズ機としては世界最小・最軽量を名乗る代わりに、背面液晶は固定式でした。
電子ビューファインダー(EVF:目に当てて覗き込む小窓のこと)も搭載せず、構図はすべて背面の固定液晶で決める設計です。
fp2ではここに手が入り、上方向に90度、下方向に45度まで動くチルト液晶を新たに搭載しました。
長年の初代fpユーザーから寄せられていた要望に応える形での変更だといいます。
ボディサイズ自体は初代を踏襲しているため、「小ささ」と「構えやすさ」を両立させた格好です。
連写やAFはどれくらい速くなったのか
センサーは2,450万画素の部分積層型CMOSセンサーを新採用し、最高約20コマ/秒・最大200コマの連写に対応しました。
部分積層型は読み出し速度を高めやすい構造で、動きの速い被写体でも歪みを抑えやすくなります。
AFも強化されており、位相差AFの搭載によって高輝度の環境で35%、暗所では80%もAF速度が高速化したと報告されています。
人物・動物・鳥といった被写体認識にも対応しました。
動画機としての実力は
fp2は静止画専用機ではなく、6Kの高解像度動画記録や、撮影後の色調整の幅を広げる記録モード「L-Log(本来より色味を抑えて撮り、編集時に自由に色を作り込める記録方式)」にも対応する動画機としての顔も持っています。
バッテリー性能は初代fpから約30%向上し、静止画で約370枚、動画で約130分の撮影が可能になりました。
本体には70GBの内蔵ストレージも備えており、カードを挿さなくても一定の撮影ができます。
新レンズ「50mm F1.4 CL DG」は何が違うのか
同時に発表された新レンズ「Sigma 50mm F1.4 CL DG | Contemporary」は、fp2の標準キットレンズとは別の製品です。
シグマのIシリーズに新設された「CLライン」の第1弾で、あえて収差を残した柔らかい描写を狙ったレンズだといいます。
14枚羽根の絞りによる丸みのあるボケが特徴で、主にポートレートやスナップ向けに位置づけられています。
LマウントとソニーEマウントの両方が用意される予定ですが、発売は2027年早春、価格は現時点で未定です。
Shiritomo GADGET編集部の考察
同じ10月23日には、ニコンもEVFを省いた新型フルサイズ「Z5IIC」を発売しています。
方向性は対照的です。
ニコンは「EVFを削って軽く・安く」という引き算の発想である一方、シグマのfp2は「小ささは維持したまま、動画性能もAFも全部盛る」という足し算の発想に見えます。
どちらも「気軽にフルサイズを持ち歩きたい」という同じ需要に向き合っていますが、狙う客層は違いそうです。
fp2は初代から約7年越しの正統進化で、すでに手元に初代fpを持つクリエイター層への訴求が強い設計に見えます。
一方でチルト液晶という「普通のカメラなら当たり前の機能」をようやく搭載した点は、裏を返せば初代fpがいかに尖った製品だったかの証明でもあります。
小型フルサイズという同じカテゴリーの中でも、各社の哲学の違いが色濃く出た発表でした。
まとめ
シグマの新型フルサイズミラーレス「fp2」は、世界最小クラスのボディを維持しながら、チルト液晶・高速AF・動画性能を大きく強化したモデルです。
11月11日発売、価格はボディ単体34万6,500円から。
コンパクトな一眼カメラを探している人は、同日発売のニコン「Z5IIC」とあわせて比較検討する価値がありそうです。
さらに深掘りしたい方へ
価格・スペックの詳細はシグマ公式の発表ページで確認できます。
発表会のより詳しいレポートはデジカメ Watchの記事にまとまっています。
