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「寒くなってきたので」松尾ジンギスカン公式が〆のうどん動画、肉の日のSNS発信術

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年10月29日 更新
「寒くなってきたので」松尾ジンギスカン公式が〆のうどん動画、肉の日のSNS発信術

ドーム型の鉄鍋のふちで、南瓜と玉ねぎが湯気を立てながら煮えている——。
10月28日の夜、松尾ジンギスカン公式アカウント(@matsuo1956)が投稿した1本の動画が、1,000件を超える「いいね」を集めました。
内容は、鍋の〆にうどんを煮込むだけのシンプルなもの。
それでも投稿が伸びた背景には、翌10月29日の「肉の日」という毎月恒例のカレンダーイベントがあります。

この投稿、タイミングは偶然ではなさそうです。
語呂合わせの記念日に合わせて発信するのは、企業公式アカウントがよく使う季節マーケティングの定石のひとつ。
SNS運用やマーケティングを担う読者にとっては、カレンダー上の小さな記念日をどう投稿のきっかけに変えるか、ひとつの参考になりそうです。

先に結論をまとめると:
– 松尾ジンギスカン公式が10月28日夜、鍋の〆にうどんを煮る動画を投稿し1,025いいねを集めました
– 10月29日の「肉の日」は「2(に)9(く)」の語呂合わせで、1978年に業界団体が制定した記念日です
– 飲食店の「みよしの」も毎月29日に合わせ、ジンギスカン定食を割引く企画を定期的に展開しています

肉の日前夜に投稿された、〆のうどん動画

投稿したのは、北海道発の味付けジンギスカンブランド「松尾ジンギスカン」の公式アカウントです。
本文には「寒くなってきたので…松尾ジンギスカンの〆で『うどんを煮る動画』を上げておきますね」とあり、肌寒くなってきた季節感に寄り添う一言が添えられています。

動画のサムネイルには、円形のドーム型プレートの縁にできた溝に煮汁が満ち、南瓜と玉ねぎが煮えている様子が写っています。
本文によれば、この煮汁に最後はうどんを入れて煮込む「〆」が楽しめるとのこと。
肉を焼いたあとの旨みが溶け込んだ煮汁でうどんを仕上げる食べ方は、ジンギスカン好きの間では定番とされる締めくくり方です。

投稿のインプレッション(表示回数)は101,351回、いいねは1,025件、リツイートは258件でした。
ただ、この数字だけではどれくらい「刺さった」投稿なのか実感しづらいところです。
そこで、投稿の背景にある「肉の日」そのものと、発信元の会社、同じ日を使っている飲食店の動きを調べてみました。

なぜ29日が「肉の日」なのか?

毎月29日が「肉の日」と呼ばれるのは、「2(に)9(く)」という語呂合わせによるものです。
由来をたどると、1978年(昭和53年)に全国食肉事業協同組合連合会が、食肉の消費拡大を目的として制定したのが始まりとされています。
11月29日だけを指す「いい肉の日(11=いい、29=肉)」とは別に、毎月29日そのものが肉にまつわる記念日として扱われている点がポイントです。

カレンダー上にもともと存在する語呂合わせの記念日に発信を合わせれば、イベントをゼロから作らなくても「今日は何の日か」という話題性に乗れます。
これは松尾ジンギスカンに限らず、食品・飲食関連のSNS運用でよく見られる手法ではないでしょうか。

松尾ジンギスカンはどんな会社なのか?

運営元は北海道滝川市に本社を置く株式会社マツオです。
1956年の創業から数え、2026年で70周年を迎えました。
味付けジンギスカンの製造・販売に加え、北海道内外でジンギスカンレストランも展開しています。

同社の公式サイトには「SNS運用方針」というページが独立して用意されています。
対象はX・Facebook・Instagram・YouTube・LINEなどです。
これらの運用目的として「より多くの皆様に、より当社および当社グループを知っていただくことを目的として」情報発信を行うと明記されています。
誹謗中傷や個人情報の無断掲載といった禁止事項、発信内容の正確性を常には保証しない旨の免責事項も併記されています。
企業アカウントとしての運用ルールをあらかじめ外部に示している形です。

投稿の反応はどれくらい大きかったのか?

公開されている数字から計算すると、インプレッション101,351回に対していいねが1,025件なので、閲覧した人のおよそ1%が「いいね」を押した計算になります。
リツイート258件・引用38件・返信24件を合わせたエンゲージメント(反応)の合計は約1,345件で、こちらもインプレッションの1.3%ほどです。
バズと呼べるほどの拡散規模ではありませんが、季節感のある短い動画が安定して反応を集めている様子がうかがえます。

みよしのの「いい肉の日」はいつ開催される?

同じ29日を使った動きは、ジンギスカンを提供する飲食店「みよしの」にも見られます。
公式サイトによると、同社は毎月29日を「いい肉の日」としています。
一部店舗限定で「花尻ジンギスカン定食」(通常価格1,380円・税込)を特別価格で提供する企画を続けているとのことです。
特別価格は1,129円と伝えられていますが、公式サイトには具体的な割引後の金額が明記されておらず、この数字については裏付けが取り切れていない点をお断りしておきます。

この企画、毎月29日に開催される一方で「2026年2月は開催いたしません」と公式サイトに注記があります。
2026年はうるう年ではなく2月29日が存在しないため、カレンダー上の都合で休止になる月がある、ということのようです。
読者の中には「いい肉の日はいつ開催されるのか」と毎月検索する方もいるかもしれませんが、答えは「原則毎月29日・ただし2月は年によって無い」になります。

Shiritomo編集部の考察:カレンダーイベントはSNS運用の定番ネタになる

今回の2件に共通するのは、どちらも「29日=肉の日」という、自社で作ったわけではない外部の記念日に乗っていることです。
語呂合わせの記念日は毎月必ずやってくるため、投稿のネタに困ったときの定点観測先として機能しやすい性質があります。
実際、キーワードツールで調べると「肉の日」の検索数は直近月で18,100件・12カ月平均27,100件(直近月は平均の0.7倍)で、月によって増減はあるものの、一過性の話題のように急減するわけではなく通年である程度の検索が続いています。
製造元の松尾ジンギスカンが「商品の魅力」を動画で、飲食店のみよしのが「価格メリット」を割引でと、同じ日を別の切り口で使い分けています。
業態の違いが表れていて興味深いところです。
運用担当者としては、自社の商材と相性の良い語呂合わせの日をあらかじめ年間カレンダーに落とし込んでおくと、投稿の企画出しが多少楽になりそうです。

まとめ

肉の日を前にした松尾ジンギスカン公式の〆うどん動画は、季節の記念日に合わせた企業アカウントらしい発信の一例でした。
同じ29日を使うみよしのの定期企画とあわせて見ると、語呂合わせのカレンダーイベントがSNS運用のネタとして息長く使われていることが分かります。

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