GPT-4o復活でなくウェイトの永久保存を、Keep4oが求めた署名640超のオープンレター
OpenAIは2026年10月14日、ChatGPTの基盤として親しまれてきた「GPT-4o」を含む4モデルを、2027年1月14日にAPIから完全に削除すると発表しました。
その直後、利用者の一部が始めたのは「サービスを続けてほしい」という請願ではありません。
「学習済みのウェイト(AIの性能を決める内部パラメーター)を、研究・保存目的で公開してほしい」という、一歩踏み込んだ要求でした。
AIモデルが提供終了でまるごと消えてしまうことに不安がある人にとって、今回の動きは「消える前に何ができるか」を考える材料になりそうです。
先に結論をまとめると:
– OpenAIはGPT-4oを含む4モデルを2027年1月14日にAPIから削除すると10月14日に発表した
– Keep4oコミュニティはこれを受けて、サービス継続の請願ではなく「学習済みウェイトの公開」を求めるオープンレターを立ち上げた
– 10月16日時点で422人が参加表明、コミュニティの集計では最終的に640人超が名前を連ねたとされ、Zenodoという研究データの保存サービスに永久保存される予定
GPT-4oの削除発表と、それに対する新しい動き
GPT-4oは2024年に登場し、自然な会話や画像理解の滑らかさから「性格がある」とまで言われたモデルです。
ChatGPTの画面からは2026年のモデル更新でGPT-4o系がすでに外れており、API(他のソフトやサービスからAIを呼び出すための仕組み)経由の利用が、実質的に最後のアクセス手段になっていました。
2026年10月14日の発表は、その最後の窓口にも2027年1月14日という期限を区切るものです。
GPT-4oを残してほしいという声自体は、今回が初めてではありません。
署名サイトChange.orgの請願「Please Keep GPT-4o Available on ChatGPT」は2025年4月に立ち上がり、2万3,000人を超える署名を集めています。
ただ、この請願は「サービスとして使える状態を続けてほしい」という内容です。
今回Keep4oコミュニティが始めたのは、それとは別の、もう一段具体的な要求でした。
#Keep4o #OpenSource4o #BringBack4o
— 🩵BlueBeba🩵 (@Blue_Beba_) 2026年10月14日
🚨OPEN LETTER TO OpenAi.
The Open Letter will be published and archived permanently on Zenodo.
Add your name or handle to the open letter asking OpenAI to release GPT-4o as an archival open weight model.
🚨Read below :
Today, OpenAI… pic.twitter.com/Sckzz4nK5U
投稿にあるとおり、Keep4oコミュニティはこれを「請願ではなく、オープンレター」と位置づけています。
OpenAIに対して、GPT-4oの学習済みウェイトを、研究や長期保存のために適切なライセンスで公開するよう求める文書です。
レターと賛同者の名前は、研究データの永久保存サービスであるZenodoに記録として残される予定だといいます。
調べて分かったこと
「請願」と「オープンレター」は何が違うのか?
Change.orgの請願は「サービスを元に戻してほしい」という要望を広く集める仕組みです。
一方、Keep4oが選んだオープンレターの形式は、賛同者が自分の名前・ハンドル名を連ねて1つの文書に署名する形に近く、求める内容も「サービスの継続」ではなく「モデルの保存」に絞られています。
要求の対象が変わったのは、GPT-4oがChatGPTの画面からすでに外れ、API削除の期限まで決まった今、「元に戻してほしい」という要求そのものが実現しにくくなっているためと考えられます。
Keep4oコミュニティの実際の動きはどうだったのか?
10月16日の時点で、賛同の様子は次のように共有されています。
#Keep4o #OpenSource4o #BringBack4o
— 🩵BlueBeba🩵 (@Blue_Beba_) 2026年10月16日
422 people have already joined the GPT-4o Preservation Record.
With more than 320 reasons why.
Open Letter to @OpenAI .
This is an OPEN LETTER, NOT A PETITION .
We are calling on OpenAI @sama @gdb to RELEASE GPT-4o’s trained model weights… https://t.co/6ODQ2mNIvb pic.twitter.com/uGkHNULjK4
投稿によると、この時点で422人がレターに参加を表明し、320件を超える賛同理由が寄せられていました。
賛同の受付は10月18日ごろに締め切られたとみられ、Keep4oコミュニティの集計では最終的に640人を超える参加があったとされています。
この最終的な人数はコミュニティ側の発表によるもので、OpenAIなど第三者による確認は取れていません。
OpenAIが要求に応じる見込みはあるのか?
OpenAIには、モデルのウェイトを公開した前例がないわけではありません。
2025年8月には「gpt-oss-120b」「gpt-oss-20b」という2つのモデルを、Apache 2.0という比較的自由に使えるライセンスでオープンウェイトとして公開しています。
GPT-2以来、初めての開放的な公開でした。
ただ、これらは新たに作られたモデルであり、一度商用で提供していた主力の対話モデルを、退役後にさかのぼって公開した例はまだありません。
GPT-4oのウェイト公開が実現するかどうかは、オープンレターが出た段階ではまだ分からない状態です。
Shiritomo編集部の考察:AIの「引退」をどう扱うかという新しい論点
これまでAIモデルの提供終了は、基本的に「新しいモデルに乗り換えてください」で済む話として扱われてきました。
GPT-4oを巡る一連の動きが示しているのは、ユーザーがモデルを単なる機能ではなく、積み重ねたやり取りの蓄積として見ているという点です。
SNSやコンテンツ制作でAIを使っている立場からすると、これは「どのモデルに慣れるか」という選び方の話にも関わってきます。
長く同じモデルで指示の出し方を調整してきたチームほど、モデルが入れ替わるたびに感触の差を検証し直すコストを払うことになります。
モデルの引退に備えて、プロンプトや出力例を自分たちの手元に残しておくことは、ベンダー側の提供終了の判断に左右されないための、実務上のリスク管理になりそうです。
今回のように、ユーザー側が「保存」を求める動きが起きたこと自体が、AIとの付き合い方の変化を映していると言えるでしょう。
まとめ
OpenAIがGPT-4oなど4モデルのAPI削除を2027年1月14日に予定する中、Keep4oコミュニティは「サービスの継続」ではなく「学習済みウェイトの公開」を求めるオープンレターを立ち上げました。
640人超という参加規模はコミュニティ側の集計によるものですが、AIモデルの「引退」に利用者がどう向き合うかを示す動きとして注目されます。
