「Gem」の進化版「スキル」、Geminiの新画面「Customize」でアプリ連携も指示も一括管理に
Geminiの設定画面に、新しく「Customize」という項目が増えています。
これまで別々の場所にあったアプリ連携・保存した指示・スキル機能が、ここに一つにまとまりました。
SNS運用やリサーチの手順をGeminiに任せている人ほど、保存先が変わったことに一度は迷う場面が出てきそうです。
この記事では、何が変わったのか、そして今まで作っていた「Gem」は今後どうなるのかを確認します。
先に結論をまとめると:
– Geminiアプリの「Customize」画面に、アプリ連携・保存した指示・スキルがまとまった
– 「Gem」は「スキル」に置き換わる最中で、Geminiアプリは10月13日から、Workspaceは10月5日から順次切り替えが始まっている
– 既存のGemは11月17日に設定パネルへ移動するだけで消えない。
Workspaceは2027年3月1日、教育機関アカウントは2027年6月1日まで引き続き使える
Geminiの「Customize」画面で何が変わったのか
Googleの公式Xアカウントは、新機能について次のように案内しています(英語ツイートの要約:「Geminiアプリにスキル機能を導入します。
繰り返し行うタスクを自動化するための機能で、よく使う指示を一度保存すれば『/』と入力するだけで何度でも呼び出せます」)。
We're introducing skills in @GeminiApp to help you automate your most repetitive tasks.
— Google (@Google) 2026年9月30日
Now, you can now save your most-used instructions once and run them endlessly by typing a '/' in the prompt bar. pic.twitter.com/VuzDTadzct
この「スキル」機能の窓口になっているのが、新しい「Customize」画面です。
海外メディアの9to5Googleによると、Customize画面は「Discover」「Connectors」の2つのタブに分かれています。
Discoverタブにはスキルと連携済みの外部アプリがまとめて並び、ミニアプリストアのような見た目になっているとのこと。
Connectorsタブは、これまでの「連携済みのアプリ」ページを引き継ぐ場所で、使わなくなった連携を一覧から「アンインストール」できるようになりました。
ただ、この画面名や構成はGoogleの公式ブログには出てきません。
9to5Googleの取材・検証に基づく呼び方であることは押さえておきたいところです。
そこで、土台になっている「スキル」機能そのものの進み方を、Googleの公式発表で確かめていきます。
調べて分かったこと
「スキル」と「Gem」はどう違うのか?
Googleは公式のWorkspace Updatesブログで、Gemから置き換わる「スキル」機能を発表しています。
スキルは「Markdown形式で書かれた再利用可能な指示」で、Gemのように専用の会話部屋を開かなくても、通常のチャットの中で呼び出せるのが大きな違いです。
さらに、複数のスキルを1つのプロンプトの中で組み合わせて使えるようになりました。
「ブランドの文体」と「議事録の形式」のように、別々に作った指示を重ねて使えるイメージです。
Google Japanの公式Xアカウントも、同じ内容を日本語で紹介しています。
繰り返し行うタスクや指示をあらかじめ保存し、いつでも簡単に再利用できる新機能「スキル」を Gemini アプリで順次提供開始しました🚀
— Google Japan (@googlejapan) 2026年10月9日
「Gem」の進化版「スキル」の主な特徴と機能をまとめてみました🛠️
■「/(スラッシュ)」とプロンプトに入力するだけで保存したスキルを簡単に呼び出し
■… pic.twitter.com/x0aH8Whr3E
投稿にある通り、スキルは「/(スラッシュ)」とプロンプトに入力するだけで呼び出せるほか、Geminiが文脈から関連するスキルを自動で見つけて使う仕組みも備えています。
参考資料としてテキストやPDF、画像をスキルに登録しておける点も、Gemにはなかった特徴です。
既存のGemはいつまで使えるのか?
Geminiアプリでは、スキルの展開が10月13日に始まり、11月中旬までに行き渡る予定です。
Workspace向けは10月5日からの展開で、こちらも完了は11月中旬の見込みです。
既存のGemがいきなり消えるわけではありません。
11月17日になると、Gemはアプリの表示場所が設定パネルの中に移るだけで、作成・編集・利用はそのまま続けられます。
企業向けのWorkspaceは2027年3月1日まで、教育機関向けのアカウントはさらに長く2027年6月1日までGemを使い続けられる案内が出ています。
Google広告のキーワードプランナーによると(2026年9月時点)、「geminiスキル」という言葉の検索件数は直近1カ月が直近12カ月平均の3倍超になっており、今まさに切り替えを調べている人が多い状態がうかがえます。
Geminiはマップの情報もどこまで使えるようになったのか?
Googleは10月23日未明(日本時間)、GeminiのPersonal Intelligence機能がGoogleマップの検索履歴・保存した場所にもアクセスするようになったと発表しました。
例えば「今日の会議の後、どこで食事をすればいいか」と尋ねると、直前の予定の場所を踏まえて、保存済みのお気に入りから近いお店を提案してくれるというものです。
メール・ドキュメント・写真などから個人の好みを読み取る従来のPersonal Intelligenceに、マップの情報が加わった形になります。
なお、Googleマップ自体に話しかけて場所を探す「マップに相談」はこれとは別の機能で、2026年8月に日本でも提供が始まっています。
今回の更新は、その「マップに相談」ではなく、Geminiアプリ側の個人化機能がマップのデータも参照できるようになったという話です。
Shiritomo編集部の考察:鍵は「使い分け」より「重ね合わせ」
GeminiのGem、ChatGPTのカスタムGPTs、Claudeのプロジェクト機能。
各社とも「専用の指示を保存して呼び出す」仕組みはすでに持っていました。
今回のスキルで注目したいのは、専用の会話部屋を開かなくても、普段のやり取りの中にそのまま指示を差し込めるようになったことです。
これまでは「このタスクはこのGemで」という使い分けが前提でしたが、これからは複数の指示を重ねて使う発想に変わります。
SNS運用やコンテンツ制作でGeminiを使っている担当者にとっては、「ブランドの文体」と「要約の形式」のような指示を部品として組み合わせられることが実務上の利点になりそうです。
1つのGemに全部の条件を詰め込んで管理していたチームは、この機会に指示を部品単位へ分割し直しておくと、今後の運用が楽になるはずです。
まとめ
Geminiの「Customize」画面は、アプリ連携と保存した指示の入り口を一つにまとめたものです。
中身にある「Gem」から「スキル」への切り替えは11月中旬まで続き、既存のGemも設定パネルへ移るだけでしばらく使い続けられます。
呼び出し方が変わる前に、普段使っている指示を見直しておくとよさそうです。

