「ChatGPTに教えてと聞くと、Wikipedia以下の答えしか返らない」——1400万インプレッションが突きつけた質問力の話
「ChatGPTに『教えて』ってお願いしても、Wikipedia以下の情報しか返ってこないの」。
AI副業発信者の@yuna_ai115さんがXに投稿したこの一言が、1400万回以上表示され、4万件を超えるいいねを集めています。
SNSでAIを使いこなしている人と、そうでない人の差はどこにあるのか——投稿をきっかけに、Xでは「質問力」や「言語化力」をめぐる議論が広がりました。
AIを仕事や発信に使っている人ほど、一度立ち止まって考えたくなる話です。
先に結論をまとめると:
– AIの回答の質は、モデルの性能以上に「こちらの伝え方」で大きく変わる
– 曖昧な依頼しかできない背景には、自分の困りごとを言葉にする「言語化力」の不足がある
– AI自身にプロンプト作成を手伝ってもらう、という一手間が実践的な打開策として広がっている

何が起きたのか
きっかけは@yuna_ai115さんの投稿でした。
ChatGPTに単純に「教えて」と頼むだけでは、検索エンジンやWikipediaで調べる程度の情報しか返ってこない、もっと踏み込んだ聞き方があるという内容です。
よく覚えておいて。
— ユナ│AI副業 (@yuna_ai115) 2026年7月26日
ChatGPTに「教えて」ってお願いしても、
Wikipedia以下の情報しか返ってこないの。
最強の一言を使うのよ⇩ pic.twitter.com/PHTN2DaNXL
この投稿に反応する形で、塾講師として活動する@TYPFNJvx94LvMkoさんが具体例を挙げました。
コールセンター業務をAIに置き換える動きがうまくいかない理由として、そもそも自分の困りごとをうまく言葉にできない人が一定数いることを指摘したのです。
人間のオペレーター相手なら会話のやり取りの中で察してもらえることも、AI相手だと「言葉にできない」時点でつまずいてしまう、という見立てでした。
この指摘に賛同する声が広がり、AIの性能の話だと思われていたものが、実は使う側の「言語化力」の話だったという流れに議論が発展していきます。
ただ、ここで気になるのは「言語化力」とは具体的に何を指すのか、どうすれば鍛えられるのかという点です。
調べて分かったこと
「言語化力」とは、具体的に何を指すのか?
AI活用における言語化力とは、頭の中にある漠然とした要望を、AIが処理しやすい具体的な言葉に変換する力のことです。
デザイナーの@kyuta_designさんは、この議論の中で分かりやすい対比を示しています。
単に「効率化したい」と伝えるのと、「月末の事務作業を自動化したい、特に請求書作成にかかる時間を短くしたい」と伝えるのとでは、AIから返ってくる提案の具体性がまったく変わってくるというものです。
AIの回答の質を決めているのは、AIの賢さより先に、こちらの説明の解像度だと言えそうです。
あとAIに質問する力が自体が低いです。これこれこの部分のここがわからないみたいに具体的に何がわからないかを伝える聞き方はせず、ただ「わかりません、教えてください」みたいなプロンプトを打ってるケースが多い。 https://t.co/9gbfFmnQRU
— エルタン (@kyuta_design) 2026年7月27日
言語化が苦手な人は、どうすればいいのか?
Xの議論では、いくつかの実践的な対処法も共有されていました。
ひとつは「AI自身にプロンプトを作ってもらう」という方法です。
「〇〇について相談したいのですが、AIに伝わりやすい聞き方に整えてください」とAIに頼めば、曖昧な悩みごとでもある程度具体的な質問文に変換してもらえます。
もうひとつは、基礎的な国語力・読解力の見直しです。
実際、「AI時代の質問力」をテーマにした専門書も出版されており、プロンプトの巧拙以前に、自分の考えを整理して言葉にする力そのものが今の時代のスキルとして注目されていることがうかがえます。
一方で、Xでは「AIは元から言語化がうまい人をさらに有利にする“強者の加速器”になる」という懸念の声も上がっており、単純に「使えば誰でも同じ結果が出る」道具ではないという見方も広がっています。
Shiritomo編集部の考察:発信者ほど「言語化テンプレート」を持つべき理由
SNSでの発信やマーケティング業務にAIを使う人にとって、この議論は他人事ではありません。
同じAIツールを使っていても、指示の解像度が低いままだと、平均的な回答しか得られないからです。
逆に言えば、自分の業務でよく使う依頼のパターンを言語化し、テンプレート化しておくだけで、AIからの回答の質は安定して底上げできます。
例えば「ターゲット層」「目的」「避けたい表現」の3点を毎回明記するだけでも、SNS投稿文の生成一つとっても仕上がりが変わってきます。
AIの性能競争がひと段落しつつある今、差がつくのはモデル選びではなく、使う側の言語化の設計力に移りつつあるのかもしれません。
まとめ
「ChatGPTに教えてと聞いても薄い答えしか返らない」という一言から広がった今回の議論は、AIの性能不足ではなく、使う側の言語化力の問題だったという気づきをXにもたらしました。
曖昧な依頼を具体的な言葉に変換する工夫を持てるかどうかが、AI活用の分かれ目になりそうです。