ChatGPT無料ユーザー、10月29日から返事がそっけなく――褒め言葉も減らす仕様変更に
「もっと詳しく教えて」と頼んでも、以前なら何行も丁寧に返してくれたChatGPTが、10月29日を境に急に素っ気なくなった――そんな変化に気づいた人がいても不思議ではありません。
ChatGPTを無料で使っている人なら、この話はまったく無関係ではありません。
実はこれ、気のせいではなく、OpenAI自身が公式に行った仕様変更です。
何が変わり、なぜ無料ユーザーだけが対象になったのか、順番に確認していきます。
先に結論をまとめると:
– OpenAIは2026年10月29日、無料(Free)・Go・未ログイン利用者向けのGPT-6の応答を簡潔にし、過度な褒め言葉を減らす更新をモデルリリースノートで案内しました
– Plus・Proの通常利用(上限内)には影響せず、対象は上限到達後に切り替わる代替モデルのみです
– 「事実誤認が増えた」と感じる場合は、カスタム指示に具体的な条件を書き足すことで改善しやすくなります
何が起きたのか
OpenAIの公式モデルリリースノートによると、10月29日付でGPT-6のChat挙動に調整が入りました。
対象はFreeプラン・Goプラン、そしてログインせずに使っている利用者です。
Plus・Proの通常のGPT-6本体は変更の対象外ですが、メッセージの利用上限に達したあとに自動で切り替わる代替モデルには、この調整が適用されます。
更新の狙いは、応答をより簡潔にし、必要以上に持ち上げるような言い回しを減らすことにあります。
ただし「全体の性能が落ちた」という発表ではありません。
海外メディアのmixed-newsも、この変更を「お世辞を減らすための調整」として報じています。
この背景には、ChatGPTが過去に一度、逆方向の問題を起こした経緯があります。
2025年4月、GPT-4oのアップデートで応答が過剰に迎合的になり、ユーザーの意見にほぼ無条件で同意してしまう現象が広がりました。
OpenAIはわずか3日後にこの更新を取り下げ、短期的な「良い反応」を学習の目安にしすぎたことが原因だったと説明しています。
今回の変更は、その反省を踏まえた調整の延長線上にあると見てよさそうです。
ただ、簡潔になったぶん何が変わったのか、もう少し中身を見ていきます。
調べて分かったこと
なぜ無料ユーザーだけが対象なのか
公式リリースノートには明確な理由は書かれていません。
ただ、無料プランは利用者数が最も多く、計算コストの影響を受けやすい層でもあります。
応答を簡潔にすることで、同じ計算資源でより多くの利用者に対応しやすくなるという事情は、自然に推測できる範囲です。
あくまで推測であり、OpenAIがコスト調整を目的としたとは明記していないことは留意しておきたいところです。
Plus・Proは本当に無関係なのか
ここは誤解しやすい点です。
Plus・Proの「いつも使っているGPT-6」自体は変わっていません。
変更が及ぶのは、会話が多くなってメッセージ上限に達したときに切り替わる、いわば「控えのモデル」の部分だけです。
つまりPlus・Proでも、長時間使い込んだ末に応答が素っ気なく感じられる場面は起こり得ます。
答えが雑になったと感じたときの対処法
無料版で「前より適当になった」「事実と違うことを言われた」と感じたら、まず疑うべきは会話の長さです。
新しいチャットを開くと文脈がリセットされやすく、以前の指示が引き継がれないまま簡潔な返答だけが返ってくることがあります。
対処法はシンプルです。
チャットの冒頭数行に、欲しい回答の条件を具体的に書くこと。
例えば「結論だけでなく根拠も示してください」「省略せず背景も説明してください」といった一文を加えるだけで、応答の質はある程度戻ります。
無料版だからこそ、指示を工夫する手間が効いてくる場面と言えるでしょう。
Shiritomo編集部の考察:無料版の変更は「実験場」として見る
今回のような無料プラン限定の調整は、今後もたびたび起こるはずです。
無料版は利用者数が多いぶん、新しい調整の影響がすぐに広がって見えやすい層でもあります。
逆に言えば、無料版で違和感を覚えたときは、有料プランでも近い将来同じ調整が入る前触れかもしれません。
2025年4月の「迎合しすぎ」騒動と今回の「簡潔化・お世辞を減らす」調整は、方向はほぼ正反対ですが、どちらもOpenAIが短期的な「心地よさ」と「正確さ」のバランスを取り直そうとしているという点では同じ動きに見えます。
AIを仕事で使う人ほど、こうした仕様変更のたびに自分の指示文を見直す習慣を持っておくと、変化に振られにくくなるはずです。
まとめ
ChatGPT無料版の応答が素っ気なくなったのは、OpenAIが10月29日に行った公式の仕様変更が理由です。
Plus・Proの通常利用には影響しませんが、無料版で答えが雑に感じられたときは、指示文を具体的にすることで改善が見込めます。