PlayStation 読了 5 分

「PS5といえばこのIP!」が6年出てこない——新規IPは開発8年・2週間で終わった前例も

Shiritomo編集部 @shiritomoAI_jp 2026年9月12日 更新
「PS5といえばこのIP!」が6年出てこない——新規IPは開発8年・2週間で終わった前例も
PR

PS5が発売されてから、2026年でまる6年になります。
歴代のプレイステーションには「このハードといえばこの新作」と呼べる新規IPがありました。
PS1なら『サルゲッチュ』や『クラッシュ・バンディクー』、PS4なら『Horizon Zero Dawn』です。
ではPS5はと聞かれて、即答できる人はどれくらいいるでしょうか。
Xでは今、この「答えられなさ」そのものが話題になっています。
次に何を買うか迷っている人にも、ゲーム業界の先行きを見ている人にも関係がある話です。

先に結論をまとめると:
– PS5発売から6年、看板級と呼べる完全新規IPがまだ生まれていないという声がXで広がっている
– ソニー自身も新規IP『CONCORD』に挑戦したが、開発8年をかけてサービス開始からわずか2週間で終了した
– 唯一のGOTY級新規IP『Astro Bot』は高評価だが、規模は歴代の看板シリーズと呼べるほど大きくない

Xで広がる「PS5に新IPがない」という声

きっかけは、PS5の新作情報を追っていたユーザーの投稿でした。
歴代ハードにはそれぞれ象徴的な新規タイトルがあったのに、PS5には同じポジションの作品が見当たらない、という指摘です。

3,900件を超えるいいねが付き、リプライ欄にも「言われてみれば思いつかない」といった反応が見られました。
ただ、この投稿だけでは「本当に新規IPがゼロなのか」「なぜそうなっているのか」までは分かりません。
そこで実際の発売タイトルを一次情報で確かめてみました。

調べて分かったこと

実際にPS5オリジナルの新規IPはゼロなのか?

厳密にはゼロではありません。
ソニー自身が発売した新規IPとしては、2021年の『Returnal』(開発:Housemarque)、2024年の『Astro Bot』(開発:Team Asobi)があります。
特に『Astro Bot』は2024年のGame Awardsで年間最優秀作品を受賞するなど評価は高いタイトルです。

ただしこの2本は、PS1のサルゲッチュやPS4のHorizon Zero Dawnのように数百万本規模で売れる看板シリーズという位置づけではありません。
読者が「新IPがない」と感じているのは、正確には「小粒な新規IPはあるが、看板級の大作新規IPが見当たらない」という状態だと言えそうです。

なぜ大型の看板IPが生まれにくくなったのか?

ヒントになるのが、2024年にソニーが投入した新規IP『CONCORD』の顛末です。
開発期間8年をかけたヒーローシューターで、2024年8月23日にPS5・PC向けに発売されました。
ところが評価は振るわず、ソニーは発売からわずか2週間後の9月6日にサービスを終了
10月29日には開発元のFirewalk Studiosの閉鎖も発表されています。

つまりソニーは実際に大型の新規IPへ投資していましたが、それが業界史に残る規模の失敗に終わったのです。
この一件は、大作規模の新規IPを一から立ち上げるリスクの大きさを示す実例として業界内でもたびたび引き合いに出されています。
既存シリーズの続編や移植のほうが手堅い、という判断が働きやすくなっていても不思議ではありません。

『Helldivers 2』は「新規IP」に数えられないのか?

2024年に世界的ヒットとなった『Helldivers 2』も新規IPの候補として名前が挙がりますが、開発元は外部スタジオのArrowhead Game Studiosで、ソニーはパブリッシャーという立場です。
加えてPC版も同時発売されており、歴代のサルゲッチュやHorizon Zero Dawnのような「自社スタジオ製・PS独占の看板IP」という条件では捉えにくいタイトルです。
ヒット作ではあっても、読者が指す「PS5といえばこれ」という文脈にはやや当てはまりにくいと言えます。

Shiritomo GAME編集部の考察

今回の一件が示すのは、「新規IPが作られていない」のではなく「大型の新規IPへの投資が慎重になっている」という構図です。
CONCORDの失敗は開発費・期間ともに大規模だった分、社内の意思決定にも影響したと見るのが自然でしょう。
一方でAstro Botのように、規模を絞った新規IPが高評価を得て次回作への期待につながる例もあります。
今後注目すべきは「大作の新規IP」よりも、まず小規模な新規IPで評価を積み、そこから看板シリーズへ育てるという段階的な戦略が業界でどこまで広がるかという点だと考えています。

まとめ

PS5に新規IPが「ない」わけではなく、看板級と呼べる規模の新規IPが育っていないというのが実情のようです。
CONCORDの失敗を踏まえると、次に生まれる「PS5といえばこれ」が小さな一本から始まる可能性もありそうです。

さらに深掘りしたい方へ