「アプデするたびに改悪していく」1000いいねの叫びと、消えたSpacesボタン——この10日間、Xが何度も「変わった」理由【編集部まとめ】
Spacesの作成ボタンが消え、いいね一覧はタップでは開かなくなり、動画自動再生はまた勝手にオンに戻っている——。
7月16日から26日の10日間、Shiritomo SNSにはXの仕様変更・不具合を伝える記事だけで8本並びました。
この1ヶ月の記事を並べていて、いちばん目についたのがこの密度でした。
投稿の中身以前に「土台」が動き続けることが何を意味するのか、8本を順に見ていきます。
先に結論をまとめると:
– 7月16日〜26日の10日間で、Xの仕様変更・不具合を伝える記事が8本連続して並んだ(プロフィール改修、Spaces消失、シャドウバン、動画自動再生、いいね表示、画像編集、読み込みエラー、通知欠落)
– そのほぼすべてでX公式からの正式な説明はなく、ユーザーは投稿の削除や設定変更、代替操作といった「自己対処」で乗り切っている
– 運用担当者が持ち帰れるのは、通知やタップ操作に依存しない確認導線を複数持つことと、仕様は予告なく変わる前提で運用フローを組んでおくことの2点
いま、Xに何が起きているのか
日付を並べるだけで、2〜3日おきに何かが起きていたことがわかります。
7月16日にAndroid版のSpaces作成ボタンが消えたのと同じ日、プロフィール画面には見慣れない5つのタブが現れました。
17日から18日の朝はシャドウバン(投稿はできても他人のタイムラインや検索結果に表示されにくくなる制限)の解除報告が飛び交い、動画自動再生がまた戻っているという声も広がります。
19日にはいいね一覧のタップ操作が使えなくなり、同じ週末には画像編集機能への追加制限に1000件超のいいねが集まりました。
23日には読み込みエラーとプロフィール改修の実感が重なり、25日夜から26日朝にかけていいねの消失と通知の欠落が再び急増しています。
背景には大きく2つの流れがあるようです。
ひとつは動画コンテンツの視聴時間を伸ばす方向へのプラットフォーム側の意図的な舵取り。
もうひとつは、通知や動画自動再生のように何年も前から繰り返されてきた「持病」的な不具合です。
意図した変更と繰り返す不具合が同じタイミングで重なったことが、今回の「変わり続けている感」の正体だと考えられます。
ここからは、実際に起きた8つの出来事を日付順に見ていきます。
この10日間、Xに起きた8つの出来事
1. 音声配信の入り口が、ある朝突然消えた
7月16日に配信されたAndroid版Xの新バージョン「12.9.0」で、Spaces作成アイコンがメニューからまるごと消えました。
投稿ボタンを長押ししても出てくるのは通常の投稿画面だけ。
定期的にSpacesを主催しているユーザーからは「予定していたライブが台無しになった」という嘆きが上がりました。
際立っていたのは、プロダクト責任者のニキータ・ビア氏が直接「7〜10日以内に修正予定」と回答し、ウェブ版の利用を案内した点です。
iOS版・PC版は無事で、Android限定という偏り方も、後続の「アプリだけがおかしい」という流れの最初の一歩になりました。
2. プロフィールが「投稿」と「リポスト」に引き裂かれた
同じ7月16日頃、プロフィール画面には「Posts」「Reposts」「Replies」「Media」「Articles」という5つのタブが並び始めました。
これまで一本の流れで見えていた投稿とリポストが、別々の場所に切り分けられたのです。
海外アカウントが5月26日時点で予告していた変更が、約7週間越しに実装された形でした。
反応が特に大きかったのは、相手を名指ししない「空リプ」文化とタブ分離の相性が悪かったからです。
投稿とリポストが混在していたからこそ成立していた「文脈の流れ」が、分断されて読み取りにくくなったという指摘が相次ぎました。
3. 同じ朝に「治った」と「まだ治らない」が交錯した
7月17日から18日の朝にかけて、イラストレーターやVTuberたちが次々と「シャドウバン解除」を報告しました。
一方で「まだかかっています」という声も同時に上がり、喜びと落胆が入り混じる朝になったのが印象的です。
原因として疑われたのは過度ないいねや連投、AIイラストの誤検知。
特筆すべきは解除の速さで、一般的には1〜3週間かかるとされるところ、今回は24〜72時間で自然解除されたという報告が目立ちました。
前の2つの事例と違い、こちらは公式の関与が一切見えないまま語られています。
4. オフにしたはずの自動再生が、また戻っていた
7月17日前後のアップデート後、タイムラインをスクロールしただけで動画が音もなく流れ出すという報告が急増しました。
以前オフにしたはずの設定が復活し、設定項目の場所まで変わって探しにくくなっていたのです。
調べてみると、動画の自動再生とは別に「Auto-advance(自動送り)」という機能もあり、この2つを混同しているケースも見つかりました。
何より目を引くのは、こうした「設定リセット」が2024年8月にも報告されている事実です。
単発事故ではなく、アップデートのたびに繰り返されてきた既視感のある不具合だといえます。
5. 「いいね」を確認する一手間が増えた
7月19日、自分の投稿のハートマークをタップしても、いいねしたアカウントの一覧が直接表示されなくなりました。
代わりに、ハートマークかリポストボタンを長押しすれば従来通り確認できます。
むしろ通知欄には残らない古いいいねまで遡って見られるようになった点は見逃せません。
振り返ると、2024年6月に他人のいいね履歴が非公開化され、2026年5月にはiOS版で「いいね」タブそのものが履歴メニューへ移動しています。
今回もその延長線上にあり、タップの手軽さを減らし長押し経由へ誘導する流れが続いています。
6. 「改悪」に1000いいね、反応の94%がネガティブ
7月19日から20日にかけて、画像編集機能から色調補正やスタンプが使えなくなり、複数画像の表示もグリッドから横スワイプの「カルーセル」形式に切り替わりました。
「マジでTwitterってアプデするたびに改悪していくな」という投稿には1000件超のいいねが集まっています。
時系列をたどると、4月のスタンプ廃止、6月のカルーセル化、今回の追加制限までがひとつながりの流れであることが見えてきます。
Yahoo!リアルタイム検索の集計では、直近のアプリ更新への反応の94%がネガティブという結果が出ており、写真・イラスト主軸のアカウントほど影響を体感しやすい変化だったといえそうです。
7. 「読み込めない」と「見当たらない」が同じ日に重なった
7月23日、タイムラインが読み込めない・他人の投稿が表示されないという報告と、Posts/Repostsタブ分離を実際に目にしたユーザーの戸惑いが同じ日に重なりました。
企業アカウントにとって痛いのは、フォロー&リポストキャンペーンの「にぎわい」がPostsタブだけでは見えにくくなったことです。
プロフィールを訪れた潜在顧客が感じ取れていた拡散の熱量が、タブの奥に隠れてしまいました。
告知文にRepostsタブへの直接リンクを添える——事例2の「タブ分離」への具体的な対応策にもなっています。
8. 10日前と同じ不具合が、また戻ってきた
7月25日夜から26日朝にかけて、「いいねしたのに反映されない」「リプライの通知が来ない」という投稿が再び相次ぎました。
フォロー欄の表示位置がずれるなど、UIレイアウトの変化まで重なっています。
実はこの通知不具合、2025年5月や2026年2月にも同様の症状が報告されており、周期的に発生してきた経緯があります。
10日前にSpacesボタンが消え、小さな不具合が積み重なった末に、月末になって再び同じ種類の不具合がぶり返した格好です。
単発に見えて、8つを並べた今なら「またか」という感覚の正体がはっきりします。
8個の事例を1枚にまとめると
| 事例 | 数字 | 効いたもの |
|---|---|---|
| Spaces作成ボタン消失 | 修正まで7〜10日、不具合報告77% | 責任者本人の即応コメント |
| プロフィール5タブ分離 | 予告から実装まで約7週間 | 「空リプ」文化との摩擦 |
| シャドウバン一部解除 | 24〜72時間で解除(通常1〜3週間) | いいね連投・AI誤検知 |
| 動画自動再生の復活 | 同種の訴えは2024年8月から継続 | Auto-advanceとの混同 |
| いいね一覧タップ廃止 | 2024年6月から続く3度目の変更 | 長押しで代替可能 |
| 画像編集の追加制限 | アプデ反応の94%がネガティブ | 4月のスタンプ廃止の延長 |
| 読み込みエラー×タブ分離 | 7月23日に同時多発 | キャンペーンの可視性 |
| いいね・通知の再不具合 | 25日夜〜26日朝に急増 | 2025年5月から周期的に再発 |
Shiritomo編集部の考察:明日からやることは2つ
8つを並べて見えてくるのは、公式発表がないまま変更が積み重なるという構造そのものです。
意図した機能変更(プロフィール改修・動画優先化)と繰り返す不具合(通知欠落・自動再生リセット)が見分けのつかないまま同時に降ってくるため、ユーザー側は「またXが壊れた」と一括りに受け止めがちですが、実際には対応の仕方が変わります。
明日からできることは2つです。
ひとつは、通知やタップ操作に依存しない確認導線(公式アナリティクス、手動でのメンション確認、ブラウザ版の併用)を複数用意しておくこと。
もうひとつは、キャンペーンや配信のような単一機能への依存を減らしておくことです。
まとめ
10日間で8つの変更・不具合が積み重なったこの期間は、Xの土台がいかに揺れやすいかを改めて示しました。
投稿の中身を磨く以上に、変わり続ける前提での備えそのものが問われています。
さらに深掘りしたい方へ
同じ期間、「公式サポート」を装うDM詐欺の急増や、“テスト”の一言が6分で100万回表示されたSNS農場ビジネスも話題になりました。







